ノー・ガンズ・ライフ

 この作品、90年代のサイバーパンク臭がプンプンする古き良き作風なのですが、原作の連載開始時点で2014年なんですよね。当時既に古臭い作品になっていたんじゃないのかなコレ。銃夢とか流行っていた頃によく見たアレですし。更に辿れば源流はAKIRAとかかな。ま、そう言う作品が今人気になってアニメになる。悪くないですナ。


 物語は頭が銃の改造人間の主人公がハードボイルドな探偵をしている話。お約束のように街は荒廃しているし、陰謀が暗躍しているし、主人公は戦争で活躍した元軍人だし。主人公の頭が銃以外の設定はどこかで見たことあるパーツばかりで組まれております。

 だが、そこがいい! 色んなそれっぽい設定が見事にハマっていて面白いですよ。


 実際、探偵要素は今のところ少ないです。今後増えるのかもですが。基本的には事件が主人公の方にやってくる感じ。その事件を解決する流れで色んな謎や伏線が明らかにされて、最後は主人公が力任せにドーン! ってパターンが多いかな。


 この作品の一番の特徴は、背景美術がアンリアルエンジンで描かれていると言うところ。据え置きゲームを嗜む人ならご存知かと思いますが、ゲームを動かすプログラムのひとつなのですよね。それを使って背景を作っている。つまり、CGなんです。

 どう言う経緯でアンリアルエンジンを採用する事になったのかは分かりませんけど、言われないと分からないくらい作品に馴染んでいます。たまに3Dでぐるぐる回転するとかCGっぽい使われ方もしますけど、ほぼ止め絵ですからね。違和感ないなぁ。


 主人公、十三の相棒的なキャラになる鉄郎は声帯を失って口から声が出せない設定なのですが、それを表現する手段として口パクが声と同期していないんです。口開けっ放しで喋ってる感じ。最初それに気付いた時はちょっと違和感が半端なかったですね。作画ミスかと思っちゃった。


 ジョジョのキャラの喋り方の特徴として「~じゃあねーかよぉーッ!」みたいなのがありますけど、この作品の十三も特徴的な語尾で喋ります。「そうなんだけどよう」とか「~よう」と言うのを多用するんですよね。コレがなんか好き。キャラに合ってる気がします。


 アクションも各キャラの声のイメージも音楽も見事にハマっていて、とても好みな作品です。作画レベルも高いですしね。この作風が流行っていた頃にアニメに熱中していた層にも、今この作風が新鮮に映る層にもオススメの作品です。当然、私は前者ですヨ。

 それと、主人公が強いので安心して見ていられるんですよね。そこもポイントかなと思ったり。


 後、この作品、2クール放送のようです。じっくり楽しめますね。私もじっくりと見ていこうと思います。

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