日々徒然趣味日記

けものフレンズ２

　あの監督降板事件から１年と半年後、奇しくもたつき監督のＴＶアニメと同じシーズンに放送が開始されたけものフレンズ２ですが、これをけものフレンズの純粋な続編とみてはいけません。監督降板でストーリーも１の純粋な続きではなくなってしまったからです。

　けものフレンズでのたつき監督の手腕はかなりのものでした。何しろ制作のほとんどに関わっていたとされているからです。だからその監督が抜けただけで、もう確実に別物となってしまうのですね。けものフレンズ２はいわばけものフレンズの二次創作的な続編とすら言えます。

　それで人気になれば問題もなかったのですけれど、けものフレンズが神格化されるほどに出来が良かったせいもあって、期待したファンの期待値に届かなかったと言わざるを得ません。私も失望した内の１人です。

　これがせめてけものフレンズの別の時間軸の話なら良かったのですが、最新話(※執筆時)で１の主人公のかばんちゃんを登場させてしまいました。今後の彼女の活躍次第でもあるのですけど、悪い予感がするのは私だけでしょうか？

　１作目が良かったのにスタッフを変えて続編を作って成功したオリジナルアニメの例を私は知りません。原作モノならばいつくかその例もありますけど、アニメのけものフレンズはたつき監督が作り上げたものと言っても過言ではないのです。せめてストーリー監修とかで関わってくれたならと思わずにはいられません。それが出来たら監督降板なんて事になってはいなかったのでしょうけど。

　あんまりケチを付けたくはないのでネガティブな言葉は出来るだけ避けますけど、正直私はこの作品をあまり楽しみにしていません。１を知らなければ１話切りをしていた事でしょう。正直１も一旦切ったのですが（汗）。話題になって視聴を再開してハマったんです、１は。２に一度切った人を呼び戻すほどの魅力は、今のところはない気がします。今のところは。

　マイナスポイントを挙げれば山ほどあるのですが、まず１点。フレンズと言う言葉がほぼ聞かれなくなった。これはどうしてでしょう。代わりに使われる言葉がけもの。けものフレンズなので２ではけものって言葉を強調していこうって決めたのかもですけど、改悪に感じます。

　ラッキービーストもボスって呼ばれないし、キャラが棒立ちの事も多いし、喋り方に特徴のあるキャラも少ないし、キャラの動きがたまに不自然だし、会話する時に相手を見ていなかったりするし、キュルルが何か思いつくのに必然性が感じられないし、サーバルの性格も１とは違うような感じがするし……。

　そもそも、訴えたいテーマがみんな違ってみんないいって言う博愛的なものから変わっちゃった気がするんですよね。これは敢えてそうしているのかもですけど。

　人がフレンズ達をどう言う風に扱っていたのか、飼い慣らされたフレンズ達はもう人なしでは生きていけない、みたいな？　１が自然の自由奔放を良しとしていたのに対して、２はパーク内で決められた役割をする動物をみせているような？　自然対不自然って構図？　まだ分かりませんけどね。

　今のまま話が続くとそ言う流れになってもおかしくないのかも？　と言う感じもします。実際にそうなったらそれはそれで深いテーマになってみんなの評価も手のひらクルーな可能性がなきにしもあらずですが。

　とにかく、けものフレンズ２がその存在感をアピールするにはよっぽどの事をしないと無理だと思います。今のところ、ほぼ空回っている印象がありますからね。ここから挽回して伝説の作品になる事を願います。スタッフがんばえー！