ケムリクサ
けものフレンズの監督として一躍有名になったたつき監督の最新作がこのケムリクサです。この作品は監督が以前自主制作アニメで作っていた作品が元ネタとなります。その自主アニメを1から長編アニメ用に作り直したものが放送中(※執筆時)のTVアニメとなります。あの監督降板騒ぎがなかったら、この作品は作られていなかったかも知れませんね。
で、この作品ですが、1から作り直されたとは言え、やはり自主制作アニメ版を見ておくと理解が深まるようになっています。私はTV版の4話を見た頃にその自主制作版を見たのですが、めっさ参考になりましたよっ。
それにしても不思議な作品です、ケムリクサ。舞台設定は人類がその文明の遺物を残したまま突然絶滅した世界っぽい世界。物語はその世界で数人のヒトが生き延びるために旅をしていると言うもの。ディストピア感満載です。
ここで言うヒトとは現在地球で繁栄している人とは別のモノです。その謎はまだ解けてはいません。最終回までには明かされるのかな……。で、現代の人っぽい人としてわかばと言うキャラが主人公っぽい立ち位置で登場するのです。
この構図、けもフレに似ていますね。流石同じ監督なだけはあります。わかばも水を吸い上げていたら突然現れていますし、実は謎の存在なんですよね。
旅を続けていたヒトはもともと同じ存在だったものが別れたものだとされていて、本人達は自分達の関係を姉妹だと認識しています。共通しているのは全員赤い髪なのと名前が「り」縛りと言う事。そこにも何らかの意味があるのかも知れません。
そう言う共通点はあるものの、それぞれはかなり個性的な性格と容姿をしています。お姉さんキャラのりつは猫耳の癒し系だし、メインで活躍するりんは武闘派です。妹系キャラのりなは小さくて複数に分裂していますし……。姉妹それぞれが特殊能力を持っています。
現在は行動を別にしている姉妹もいますが……今は死んだ事になっているのだとか。最終回までに合流するのかもですね。
この作品、謎がめっさ多いと言うか、説明が少ないんですよね。主要キャラが世界の成り立ちを知らないので、視聴者もその知らない状態で見て欲しいと言う意図もあるのでしょう。そこで視聴者の代弁者であるわかばの目を通して、少しずつ世界の真相が解き明かされる構成になっています。
タイトルになっているケムリクサと言うのは、荒廃した世界に生えている植物のような何かの事で、水を与える事で育てる事が出来ます。その葉の色によって種類と効果が違い、効果によって攻撃したり物を直したり記録をしたりと様々な事が出来る万能アイテムなのですね。
そうして赤髪のヒトの体内にはこのケムリクサが宿っています。わかばがこのクサを食べていたので食用でもあるのでしょう。ケムリクサはゲームのアイテムみたいに場所によってはあちこちに自生しています。
この作品はとにかく謎が多いので、考察の好きな人が食いついている感じですね。逆にその説明不足的なところが合わないとつまらなく感じるかも知れません。私は楽しんで見てますよっ!
ケムリクサ、漢字に直すと煙草ですが、煙草がモチーフのひとつになっているのは間違いないみたいです。自主制作版ではTV版でも共通の敵になるあかむしがこのエリアは禁煙です的な警告を発していました。
5話の最後で死んだとされていた姉妹が登場したので、更に物語が面白くなってまいりました。今後も毎週の放送を楽しんでいこうと思います。
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