DEVILMAN crybaby
DEVILMAN crybabyは永井豪画業50周年記念作品として制作されました。Netflix独占アニメで、配信開始と同時に一気に最終話まで公開されて話題になりました。監督は湯浅政明監督で、現代風にアレンジされた湯浅版デビルマンが描かれています。
一番の特徴はフラッシュアニメっぽい薄いキャラ造形でしょうか。現代アレンジで色々と変わっているのですが、特にキャラの動きの点においてリアルと言うより影絵芝居や人形劇っぽさを感じます。ただ、これは敢えてそうしているのでしょう。そうする事で、過激なエログ色描写をこれは絵物語ですよって薄い印象にさせる事に成功しています。ま、私の想像なんですが。
これをもしボンズ作品並みにリアルに描いたら18禁は必須でしょう。過激な事を容赦なくやらかしているんですけど、そう言う演出のお陰でそこまで精神的なショックは受けません……少なくとも私はそうでした。
で、現代風アレンジなんですけど、色々変わっていますね。世界展開をするに当たって最初にデーモンの犠牲になるのが海外の科学者になっていたり、牧村美樹、不動明が陸上部員になっていたり。後、原作の不良が何故かラッパーになっていたりします。牧村夫妻の家族構成も変わっていますし……。正直、これで正解かどうかは分かりません。湯浅監督なりの答えなのでしょう。
後はキャラの性格も変わっていますね。 crybabyと言う名前が後ろについた事で分かる通り、明の性格が泣き虫になりました。逆に了の性格が好戦的になっています。ストーリーラインは原作をなぞりつつ、またしても別のデビルマンになっているんです。
この作品と比較すべきはOVA版デビルマンではないかと思うのですが、シレーヌ編までで見ると個人的にはOVA版の方が好きですね。OVAがもし完結編まで描かれていたら最後までOVA版の方が好きだったかも。
このcrybabyの残念なところを幾つかあげると、まずは明がデビルマンになる動機の部分、ここの覚悟が足りない。湯浅版では何だか成り行きでデビルマンになっている感じがします。そしてジンメンのセリフ「俺はただ食っただけだからな。だが殺すのはいけないなあ」的なセリフがありません。ここも大事なのに。後は全体的に戦闘シーンが雑。シレーヌとの戦いでもあっさり決着が尽くし。
と言う訳で私はOVA版の方が好きなのですが、原作を最後まで描いているの言う利点は大きいですね。結構アレンジされてはいますけど。
crybabyを見て興味を持った原作未読の人は是非原作を手にとって欲しいと思います。巻数そんなに多くないので集めやすいですよ。今なら漫画の文庫本とかに並んでいるんじゃないかな?
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