キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series
キノの旅、結構有名な作品ですよね。私も名前は知っていたのですが、原作も未見だし、アニメもこの今期のアニメで初めて見ました。よって、前のアニメや原作との比較は出来ません。今から語るのは新作アニメとしてのキノの旅の感想です。
キノの旅と言えば有名なキャチフレーズがありましたよね。「世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい。」今作の英文の副題もこれにちなんでいるのかな。
これさ、本当は世界じゃなくて人間であり社会であって、世界じゃない気がするんですよね。世界って言うと大自然とかイメージしますし。多分、分かった上で世界って表現してるのでしょうけど。
で、作品の感想ですけど、短編集みたいな感じなんですね。作品の世界には小さな共同体である「国」が乱立していて、それぞれバラバラな理由で成り立っている。キノはそれぞれの国に立ち寄っては、それぞれの国のルールに則った観光をする。
各話で語られるテーマは個性的な人間模様。幸せだったりそうでなかったり、残酷だったりそうでなかったり、裏があったりそうでなかったり……。テンポよく話が進むのでいい感じです。キノの淡々と達観した感じも好印象でした。
キノの旅の特徴と言えば相棒の喋るバイク、モトラドのエルメスの存在ですよね。私も前知識として、喋るバイクと共に旅をしているくらいの情報は持っていました。エルメスもまた淡々としていて、キノとの掛け合いも分かっていてとぼけている風な感じ。
喋るバイクって世界観的にどうなんだろう? と思っていましたが、最初からそう言う世界だと思えば、意外と違和感はなかったですね。後で喋る犬も出てきますけど、こちらもすっかり世界観に馴染んでいました。
常に違う国の描写で、共通して活躍するのは主人公達くらいなので、全体的な話の印象は薄くなるのは仕方ないかなと言う気はします。キノ自体が結構なチートキャラなので、どんなピンチになってもきっと乗り越えられるだろうと安心していられるのはいいですね。逆に言うと、話に緊張感がないと言う事にもなりますけど。
毎回新しい話の描写なので途中から見る人や、途中の話を見逃した人にも優しい設計になっています。
毎回ちゃんと伝えたいテーマが分かりやすく提示されるので、気楽にさくっと楽しめる作品と言う印象を持ちました。作品の形態のおかげで今から見ても十分楽しめると思います。未見の人でここまで読んで作品に興味を持ったなら、今からでも是非見てみてくださいね。
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