クラシカロイド

 クラシカロイド、無事に一期は終わりましたね。まさか二期が決定されるとは思いませんでした。これ以上の破天荒な話を思いつくんでしょうか、すごいなぁ。


 そんな感想を抱かずにはいられないくらい、クラシカロイドは実に自由でした。自由と言う言い方は少し美し過ぎるかも知れません。どっちかと言うと勝手、かな? やりたい放題と言い換えた方がいいかも知れません。うん、本当に何でもありでカオスな作品でした。


 私がこのアニメに興味を持ったのはクラシックがテーマだったからでもEテレアニメだったからでもありません。キャラデザでもスタッフでも声優でもなく、監督の名前で興味を持ったのです。銀魂の監督が関わるならきっと面白いだろうと、ただそれだけでした。


 始まってみると、そのあまりのカオス具合に付いていくのがやっとで……このアニメを面白がっている視聴者っているの? とそんな事まで思う始末。

 1クール目は本当に自分勝手に動くキャラ達を把握するのに必死で苦行のように見ていたのですが、大体のキャラが掴めて来てからは段々と面白さが分かるようになってきました。このアニメ、スロースターター過ぎィ!


 大体、1期が終わった時点でさえ、クラシカロイドが何物なのかハッキリとした設定が明かされていません。音楽家のデータを移植したクローンって事でいいんでしょうか?

 彼らの使うムジークと言う能力も簡単に説明されただけで原理は不明。後にミツルロイドと言うアンドロイドでもムジークを使える事が判明。それ以前にもコンピュータープログラム上の存在でも発生させていました。うん、謎w


 このアニメは設定ガチガチじゃないんで、何も考えずに楽しむのが一番なんですよね。なにせムジークの力が暴走すると自らが魚に変わっちゃったりもする世界なんですから。ムジークの力、何でもあり過ぎですw


 Eテレオリジナルアニメと言えば、少し前にファイブレインがありました。この作品はパズルがテーマで、毎回主人公が命懸けのパズルを解いていました。ただ、ファイブレインはパズルは難しくても物語は結構分かりやすかったですよね。謎は3期かけてゆっくり解き明かされていきましたけど。

 クラシカロイドもそんなペースでゆっくりと謎を解き明かすつもりなのかも知れません。3期も続くかどうかは分かりませんが(汗)。


 クラシカロイドは訳が分からないけどとにかく勢いだけはあって勢いで押し通すそんな作品でした。流石藤田監督作品です。そう言うノリが合う人には楽しめる事でしょう。クラシックがテーマですが、前知識はなくても大丈夫です。あるともう少し深く楽しめますが。


 クラシックのアレンジを有名な音楽家が担当している事もこの作品の売りですが、ムジークの映像イメージが強過ぎて曲の印象はあんまり強くないですね。この作品でクラシックを身近に感じて貰おうと言う趣旨だと思うんですが、ちゃんと伝わっているのかと少し不安にもなりますw


 個人的な感想を言えば面白かったです。苦行を乗り越えた後に面白さを実感する先品だと思うので万人にはお勧め出来ませんが(汗)。合わない人には徹底的に合わないと思うのですが、感性の合う人には最高の作品にも成り得るでしょう。10月からの二期にも期待しています。

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