鉄血のオルフェンズ

 えー、そう言う訳で終わりましたね、オルフェンズ。正直言ってあまりオススメ出来ない終わり方をしたと言えるでしょう。その理由を書けばネタバレのオンパレードになってしまうのですが。物語の終盤が盛り上がらない事盛り上がらない事。そこはまあ敢えて狙ってそうしたのかも知れませんけど。


 1期はそれなりに楽しめましたよ。色々都合の良い展開もありましたけど。子供達だけの傭兵集団がそれなりの支援者を得て成り上がっていく過程は見ていてカタルシスのようなものもありましたし、バルバトスとミカヅキは頼もしかったですしね。


 2期はアレですね、今まで好き勝手やって来た代償を払う感じでした。そう言う構成だったのでしょう。1期よりもずっと大人の世界の汚さを見せて来ましたし。どんどん支援がなくなって孤立していくのが1期の鏡写しみたいでした。


 正直、ガンダムとしてどうなのかな?って思う訳です。設定上、ガンダムはたくさん作られたらしいのに作品中ではごくわずかしか出て来ませんし。1期でガンダムの設定が語られた時はてっきり最後は『ドキッ!ガンダムだらけの最終決戦』みたいな感じになるのかな?と思ったくらいです。なりませんでしたが。


 結局はそれまでに権力を握っていた人物が反乱者を押さえつけて終わってるんですよね。若者がいくら暴走しようが何も変わらないと。うーん。最終的に同じ落ちに持ってくるにしても、もうちょっと権力者側がひやりとする展開になって欲しかったなぁ。あの髭のおっさん、最後まで余裕しゃくしゃくのままなんだもの。


 鉄火団側には場を乱すスパイ的なキャラが組織をひっかきわされたのに、敵側に対してそう言う戦略を取る味方側のキャラがいないし。どこか正々堂々とし過ぎなんですよね。制裁は容赦なかったですが。


 結局構図としては最後まで大人vs子供であって、子供が過ぎたおもちゃを使っても何も変わらないと。目的を達成させる為には賢くならないといけない。最後もその経験を経て生き残った子供達が賢くなれるのかどうか危ういままで終わりました。結局何も変わっていないんじゃないかとすら思わされます。そう言う事を描きたかったんでしょうけどね。


 アムロには帰る場所があったけど、ミカヅキにはそれがなかった。鉄血のオルフェンズとはそう言うガンダムでした。同じ事をしても劣化コピーって言われる訳だし、だからこその挑戦だったのでしょう。せめて、見た人が何かを感じてくれればいいのですが。

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