装神少女まとい

 秋アニメは何故だか魔法少女モノ(と、言うかバトル少女モノ)が多かったですが、その中でも割とオーソドックスなのがこの作品でしたね。

 神を纏うと言うのがこのアニメ一番の特徴だったと思います。


 言うまでもなく私は日本の神様が好きなので、神社を中心に物語が展開するこの作品が神様をどう捉えてどう物語を展開させていくのか興味深く見させて頂きましたぞよ。


 結論としては、まぁ、神様や神社はモチーフに使われただけっぽい印象ですな。ガチな古神道等をテーマに盛り込むのはこの作品のテーマじゃないみたいだししゃーない。この作品の場合、敵の設定の方がメインみたいやしね。


 そう、この作品に登場する敵は高次元の存在です。高次元なのにその世界は謎の異次元っぽいビジュアルと言うのが分かりやすいというか何と言うか……。高次元でイメージするものではないですね少なくとも。


 神智学等で言う高次元のそれとこの作品の高次元はまた違うものみたいですねえ。ま、高次元という名前の異次元的なものなんでしょう。何もかもがただのギミックです。そこはあまり突っ込んではいけません、ええ。


 語りたいものを語る。見せたいものを見せる。それっぽい言葉で装飾する。いやあ、実に深夜アニメらしいですな。割り切って見ればそこそこ面白かったですよ。


 神様を纏うので変身を解いたら素っ裸だよと言うのも見せたいもののひとつでしょうね。リアルに考えればそうなるのがお約束なのだから、変身前に上着を脱いで下着姿にでもなって変身すべきなんですが、一度もそう言う描写はなかったですのう。


 この作品に登場する神様の描写も高異次元存在体でしかなく、有り難みとか全然なし。って言うか多分本来の意味の神様じゃないですよね。一切喋らないし。どっちかと言うとジョジョのスタンドに近い感じ……だよなあと思って見ていました。


 まといの先輩的存在として描かれる海外から来たクラルスさん、終盤で彼女を残して彼女のいた組織は壊滅するんですが、彼女の組織の規模はどんなものだったんでしょうね。ヴァチカン所属っぽいけど、日本には支部はないっぽいし、最初にそれっぽく見せただけで余りに投げっぱなしだった気がしないでもない(汗)。


 味方の海外組織と言えばアンチクリードより役に立たなかったのがルシエラさん所属のIATO。いきなり敵に乗っ取られる程のうっかりさんを排出する組織でした。

 ルシアラさん自身、物語を通してほぼ役に立ちません。体のいい解説役でしたね、最後まで。


 設定がどうであれやっている事と言えばプリキュアとあんまり変わりません。敵は操られた一般人で、倒すとその人は解放されるとかそっくりと言うかそのまんま、もはや様式美でした。

 でもそこが楽しければいいんです。細かい設定にこだわってどーしますか。


 と、言う訳で夜のプリキュアとしてそれなりに楽しかったです。心を空っぽにして見るのがいいんです。キャラデザが好みなら尚良し!と、そんな感じでしたね。

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