Occultic;Nine-オカルティック・ナイン-

 オカルティック・ナイン、2016秋アニメでもかなり尖ったタイトルですよね。私もオカルト好きなんで密かに期待していたんですよ、この作品。

 最後まで見た感想を一言で言うと、うーん。物語用に誇張されたオカルト理論展開物語って感じでした。それが悪いって訳でもないんですけどね。所詮エンターティメントですしおすし。

 本当に正しいオカルト知識によって描こうとすると色々アレでしょうしね。私としてはそう言うの期待しちゃいますが。


 物語序盤は本当に面白かったです。謎が謎を呼びますし。大体、こう言う謎だらけで始まるミステリーは序盤が楽しいんですよね。段々謎が明らかになって来て物語の進む方向が分かった時点で物語の興奮度は失速を始めています。

 でもそれは当然なんです。こう言う展開かな?こう言う展開かも?って言う視聴者側の妄想する選択肢がバッサリ切り捨てられていくんですから。作者の提示する展開が一番ベストかどうかはそれを見る人によって見方が違っちゃうんですよね。


 私の場合は失望、とまでは行きませんが、そう言う流れかーって感じでした。この物語を描くには1クールでは足りなかったのかも……。小説版ではもっと詳しい描写がなされているのかも知れませんね。


 タイトルのオカルティック・ナイン、てっきり活躍する主要幽霊が9人だからそう言うタイトルなのかと思ったら、最後の最後でそのタイトルの謎が明かされるんですが、まさかそう言う事なんかよ!なんて思ってしまいました。他に9のモチーフは9日間の物語と言うのもあるそうです。縛りの多い作品だったんですね。


 変にオカルト知識があると純粋に楽しめないかも知れません。私がそうでした。

 タイトルに興味を持ったムーの読者やヒカルランド系の書籍大好きな人がこの作品を楽しめるかどうかは、オカルトをネタに物語を描いているだけだしと開き直れるか否かにかかっている気がします。多分大丈夫でしょうけど。

 相互認識、思い込めばそれが具現化する、私が明晰夢で試した事ですよそれ。


 主人公残念ENDはゲーム化されるからそっちで真ENDに辿り着いてねって意味だと言う意見がネットでは多いみたいです。私はこの終わり方も悪くはないなと思いましたです、はい。


 結果的に言えばこの作品、そこそこ面白かったかなと言う印象です。もっと削る所を削れば伏線を回収出来た気がしますけど、敢えて謎を残したままにしようって戦略なのかも知れません。うん、きっとそうなのでしょう。

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