第4話 ちっちゃいもりもり君

ちっちゃいもりもり君は、とっても元気。

いつも、ご飯をもりもり・・・・。


「お母さん。おかわり!」

ちっちゃいもりもり君の食欲に、横で一緒にご飯を食べていた、お姉ちゃんもビックリしています。


お母さんは「はい、はい」と嬉しそうに、ちっちゃいもりもり君のお茶碗に、ご飯をいっぱい入れてくれました。


その夜。

ちっちゃいもりもり君は、話し声が聞こえて目が覚めてしまいました。


お父さんとお母さんの声です。


ちっちゃいもりもり君は起きて話し声のする部屋に、そぉ~と歩いて行きました。


「あの子、ご飯をいっぱい食べてくれるのに、お姉ちゃんと違って大きくなってくれないの。私の料理の仕方が悪いのかしら?・・それとも・・、男の子にはもっとお肉を食べさせないといけないのかしら?」とお母さんが、心配そうにお父さんに聞いています。


ちっちゃいもりもり君は、自分の小さな手を見ました。

確かにちっちゃいもりもり君は、クラスで一番のおちびさんです。


「僕…、ご飯をいっぱい食べてるのに、小さいまま…」

ちっちゃいもりもり君は、チョッピリ不安になりました。


「なんだ、そんな事を心配していたのかい?」お父さんの声です。


お父さんはニコニコ笑って言いました。

「いいかい、あの子の身体は確かに小さいけど、なにも大きくなるのは身体だけじゃ無いんだよ。今、あの子が、ご飯をいっぱい食べて大きくなっているのは、あの子の優しい心さぁ。君だってよく知っているはずだろぉ。違うかい?」


お父さんの言葉に、お母さんは、・・はっ・・として言いました。


「そうねぇ。あの子は、私が買い物から帰るとドアを開けてくれるわぁ。お手伝いだって、嫌がらずにお姉ちゃんと一緒にしてくれるし。私だけじゃないは、知らないお年寄りにも優しい子よ、あの子は!」


「そうだろう。だから心配はいらないよ。」


「良かったね」の小さな声に、ちっちゃいもりもり君が振り返ると、いつの間にかお姉ちゃんがニコニコ笑って立っていました。


「お母さんと、お父さんが心配するから、そっとお部屋に帰ろう」

「うん!」


お姉ちゃんに手を引かれてお部屋に帰った、ちっちゃいもりもり君はお布団の中で思いました。


何でも知っているお父さんが大好き♫

優しいお母さんが大好き♫

いつも一緒にいてくれるお姉ちゃんが大好き♫。


その夜。

スヤスヤ眠った、ちっちゃいもりもり君は、夢の中で夜空のお星さまと楽しく遊びましたとさぁ♫


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