第3話 おとぼけ子リスさん

おとぼけ子リスさんは、朝から冬支度のドングリを集めるのに一生懸命です。

夕方近く、

最後のドングリを木の上にある、お家に入れようとドアの前まで来たところで・・。


あらあら、ドングリが手からするりと抜けて木の下に、コロンコロンと落ちちゃった。


(どうしょう・・・。)

と覗きこんだ、おとぼけ子リスさんの目の前に「ビュウ~」と強い風が吹き上げました。


ビックリして目を閉じた、おとぼけ子リスさんの目の前に、木の下に落ちたドングリが置かれているではありませんか?


風さんが、

「さあ!落ちないうちに、早くお家に入れるんだよ」と拾ってくれたのです。


あわててドングリをお家に入れて、

風さんに「ありがとう」を言おうと、お外に出てみると・・?・・、


風さんは、ずぅ~と遠くに行ってしまっているではありませんか。


「どうしょう・・」おとぼけ子リスさんは小さな声で、つぶやきました。


すると、

「僕が、風さんにお礼を伝えてあげるよ」と、もうすぐお家に帰る太陽さんが優しく言ってくれました。


「ありがとう」と太陽さんにお礼を言って、おとぼけ子リスさんはお家の中でドングリを片付け始めましたが、朝からいっぱい働いたので、疲れてドングリを抱えてスヤスヤ眠ってしまいました。


そんな、おとぼけ子リスさんに三日月さんが、優しい月の光を窓の外から照らしてくれていました。

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