第2話 ピンクの桃ちゃん
「寒いねぇ~、寒いねぇ~」…、と
コートの襟を立てて会社や学校に向かう人達が、駅へと続く道を、女の人は小走りに、男の人は大股で歩きながら急いでいます。
「あっ、桃の花!」誰かの嬉しそうな声が聞こえると、それまで下を向いて重い足取りで歩いていた人達が一斉に顔を上げました。
そこにはピンク色の可愛らしい桃の花の『ピンクの桃ちゃん』が、ニコニ笑顔で咲いていました。
「春ですねぇ~♫」
「可愛い、ピンク色の花」
「そういえば、もうすぐお雛祭りですねぇ」
と、
それまでは見知らぬ人同士、話す言葉も無い重い足取りは消えて・・・、
軽やかな足取りの楽しい会話の声と、笑顔の人達が見えます。
『ピンクの桃ちゃん』は嬉しくなって、もっともっとニコニコ笑顔になりました。
ほらほら、
ニコニコ笑顔の『ピンクの桃ちゃん』を見つけた、お母さんと一緒の小さな男の子と女の子が走って来ましたよ。
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