✬魔獣の大群その✬

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「きゃーすっごい‼︎いっぱい魔獣がいるね」

きゃっきゃっとルーナが騒いでいると

「俺様登場‼︎」

と、言いながらスタッと着地するヤナギ。

「お、間に合ったな」

今から一発目誰にするか決める所だ、とフロストは今しがた到着した、ヤナギに言った。

「何?それなら俺が最初にやるぞ‼︎」

と、ヤナギは突っ掛かるが

「えールンちゃん最初が良い‼︎」

「私は何番目でもよか」

と、各々が言っていた。

「おいおい、みんな落ち着け‼︎まずは魔演舞(リルデリー)で誰が最初にするか決めよう」

と、フロストが言っていると、すかさず

スパァァァァァンッと

キレッキレのスピードで頭をアリアナに叩かれる。

「じょ、冗談だって」

とフロストが言っているのを尻目に

「そんな呑気に1番なんて決めてる余裕ないでしょう‼︎みんなで一斉に突っ込めば良いじゃない‼︎」

と、アリアナは言いながら


ズドオォォォォォォンッ‼︎


と、魔獣の群れに落雷を落とした。


「「「「…………。おい‼︎」」」」


と、一瞬4人は固まり文字通り一斉につっこんだ。


「さて、この帝都に攻めてきた事を後悔させてやるわ」

と、ペロリと唇を舐めるアリアナがそこにいた。


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所変わって南側


おい‼︎全然減る気配ねーぞ‼︎とギルドの者から叫び声がしていた。


そこにシュタッとピエロが空から着地すると、

「一旦みんな後ろに下がっとってくれる?アレ消し炭にしちゃるけん」

と、凄く頼もしい事を言った。


それを聞いたギルドの人は、

「てめーら超強力な助っ人だぞぉ‼︎一旦下がれぇ‼︎」

と、叫んでいた。

それを見やると、

「さて、久しぶりにでっかいの一発ぶち込んで見よっかね」

と、どこか楽しそうに言っていた。



後日ギルドでは、

「ありゃ流石超一流ってもんだよ。まるで地獄の業火だね。アレを目の前にしちゃ、閻魔大王様も椅子から転げ落ちるように逃げ出すってもんだ」

閻魔大王様が椅子に座ってるかどうか知らんけどな、ガハハハハッと豪快に笑いながら語る男がいた。


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所変わって東側に戻る。


「やけん、私【使役型】メインで今既にピクシー24匹もおるけん戦闘用の悪魔おらんっちゃん」

と、レゾナは言うと

「やけんみんなで頑張ってね」

後ろで応援しよるけんねと、可愛らしい笑顔で言うと、ファイトッファイトッと言いながらチアガールのように1人応援していた。


東側の大地は既に、凍(こお)り、黒ずみ、抉(えぐ)れ、と既に原型を留めていない。

ーー鳴り止まない雷鳴

ーー轟々(ごうごう)とうねる大気

ーー凍(い)てつく大地

ーー響く爆音

ーー応援するチアガール

もう、ワケワカンネ。


と、東側に来ていた数人の街の魔術師達は思っていた。


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