ボヘミアン・ラプソディ
この秋(※執筆時)の一番の話題作がこの作品じゃないかと思います。映画の予告は半年以上前からさんざん流れていましたからね。内容はと言うと、伝説的ロックバンド、クイーンの始まりから終わりまでを描いた伝記映画です。観た人の映画の評判もいいみたいですよね。クイーンのメンバーの再現度も結構本人に寄せてきています。それだけでもすごい。
ノンフィクションなので、この作品のこの展開はおかしいと言うのは野暮と言うものです。そう言う意味では感想を書くのが難しいと感じる人もいるかも知れません。何せ現実に起こった話ですからねぇ。ツッコミ出来ないでしょ。これが創作なら、いくらでも展開にツッコむ人はいそうですが(汗)。
ちなみに私はクイーンの事を実はあんまり良く知りません。だからでしょうね。そこまで熱狂的には観ていないんです。他の伝記映画と同じく、おお、こんな風な話があったんだと、冷静な視点で鑑賞しました。ライブエイドの熱狂も実感はないんです。当時はまだ小学生くらいでしたからね。
そう言えば、この映画の観客の中にはお歳を召した方もいらっしゃいました。考えてみたらクイーンのメンバーと同世代だとそう言う年代になっちゃうんですね。歴史を感じます。クイーンの楽曲自体は今でも全く古さを感じないんですけどね。
フレディ・マーキュリーと言えば、エイズで亡くなった事でも有名です。同性愛者だと言う事を知っている人も多い事でしょう。映画でもそれは大きな軸となっておりました。
私、知らなかったので最初からそうだったのかと思っていたら、そうではなかったようですね。どうやらクイーンとして活躍している内に目覚めてしまったようなのです。
最初、彼には異性の恋人もいたんです。レコーディング中に同性からアプローチを受けて、最初は拒否していたみたいなのですが、いつの間にか性癖に目覚めてしまったと。映画内でもナチュラルに同性にキスするんでちょっとびっくりしてしまいました(汗)。
創作物なら偉大な才能を持つキャラと言うのは序盤にその才能を表す逸話をひとつふたつ展開させるものですけど、この映画ではそう言うシーンが全くありません。
追いかけていたバンドのボーカルが抜けたと言う事を知ったフレディが僕は歌が上手いんだといきなり歌を歌って自身の才能をアピールするんです。それだけ。これは実話だから許される展開ですよねぇ。
物語はその後バンドが成功して、メンバー同士が衝突して、フレディの心が病んで、裏切ったり裏切られたりして、最後に大事な事に気付いて、バンドが復活し、クライマックスへと続きます。
正直、限られた時間で最後まで描くのでダイジェスト感がありますね。まるで長編ドラマの総集編みたいです。
クイーンがテーマなので圧巻はやっぱりライブシーン。これは本当に圧倒的な迫力を感じました。このライブシーンを見るだけでも映画代の元が取れると思えるくらいです。私生活がボロボロでも名作は生まれるのだなぁ。才能って不思議だなあ。
映画は歌の歌詞も訳されて表示されていたのですが、中々ヘビィな歌詞ですよ。びっくりしました。洋楽って結構エグい歌詞の歌が多いですよね。
ゲイの表現がまぁまああるので万人にオススメとまでは言い難いのですが(キスシーンまでですよっ)、ライブシーンやバンドに関心のある人、ノンフィクションな映画の好きな人にオススメです。
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