響ーHIBIKIー

 この作品は話題になった漫画の実写映画です。私、原作ファンなのですよ。原作の方の感想も書いていますので、お暇な方はこちらもどうぞ。


https://kakuyomu.jp/works/1177354054881345870/episodes/1177354054881481055


 漫画の実写化なのでいつものように映画化の話があった時はネット上で否定的なコメントばかりが並んでいました。私も大丈夫かな? と思ったクチです。

 その後、映画のキャストが発表されて、私の不安は吹き飛びました。響役に決まった平手友梨奈の響コス(?)がハマっていたからです。他のキャストにも大物俳優の出演が続々と決まってどのキャスティングも原作から抜け出してきたような再現度。


 特撮要素のない漫画原作実写映画はキャストがハマっている時点で6割は成功したようなものです。

 と言う訳で、次の判断は映画の予告編。予告でも響の物語を丁寧に映画化しているのがうかがえました。これは期待出来そうだと私はこの時点で確信します。


 ウキウキしながら劇場に向かうと、上映スクリーンはシネコンの中でも大きなスクリーンがあてがわれていました。これは期待されていますよ! 私はウキウキでスクリーンに向かいます。意外と空き席があったので一番いい席で映画が始まるのを待ちました。


 映画を観終わった感想を一言で言うと、ああ、これは響だ、と言うものです。1原作ファンとしてこれは実写化成功作と言っていいでしょう。キャストも問題なかったですし、肝心のストーリーも映画用に編集されているとは言え、余計な要素の追加はありませんでした。演技も特に何の問題はなく。スクリーンの中に実在の響が息づいて感動すら覚えましたね。


 難点を言えば、物語の進行上、あまりスッキリとした終わり方になっていないところでしょうか。原作の流れからしてこうする他なかったのでしょうけど、原作未読の人はこの物語の終わらせ方にどう言う感想を抱いたかなぁ(汗)。

 アイドルが主演の映画なのに恋愛もないし、性格はキツイし、物語も明るく終わらないと言う中々にハードルの高い作品。よくオファーを快諾したなと思います。


 原作に忠実にするあまりに、普通のアイドル映画より問題提起がメインの芸術作に近い感じになってしまっているんですよね。原作ファンは納得すると思いますけど、興行的にこれは大丈夫なのかとちょっと心配になってしまいます。

 何故そう感じるかと言うと、私が鑑賞した時、観客席がガラガラだったんですよね。封切りしてそんなに時間が経っていなくて、更に三連休の日にですよ? うーん……。


 有名俳優さんも話題の俳優さんも出演しているし、主演は今人気絶頂のアイドル。プロモーションだって力を入れています。

 けど、多くの人はそこまで興味を抱いていないのかな。確かにテーマが小説ですし、バイオレンス要素も強いし、主人公は性格に問題ありの能力チートだし……かなりの挑戦作ですよね、実際。


 原作の再現度は問題なかったです。よくここまで忠実に描いたなって思うくらい。映画の感想をツイッターとかで探ってみると好評な感想が多くて嬉しかったですね。

 ただ、客席ガラガラは全国的なものだったようなのですけど(汗)。


 原作未読の人へのハードルは高かった訳ですけど、だからこそせめて原作のファンは全員観て欲しいなぁ。原作を面白く読めた人なら100%楽しめると思いますよ、ええ。

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