誰かが傷つくからを始めると世界は停滞する

 最近の社会を見ていると傷ついた傷つけられた合戦になっているところが大きいような気がしています。確かに傷つける事は良くない事ですし、世の中理不尽な事が多いと言っても、酷い対応が平然となされている部分は直していかなければいけないと思います。


 ただ、これも度が過ぎていくと、色んな動きが停滞してしまうような気がするんですよね。〇〇ハラスメントとか、政治家が政争に使う道具と化していたりしますよね。身内の不祥事は過小評価して、敵対する組織の不祥事は鬼の首を取ったように過大に反応する。呆れてしまいます。


 やっぱりこの動きもどこかでこのくらいにしましょうって線引が必要になる気がします。エスカレートしていくと、みんなが足を引っ張って何も出来なくなってしまう気がするんですよね。騒音問題とか、困っている未成年にどう対処するか問題とか……。


 いつだって問題の方が先に起こって対応は後手後手になります。それは仕方ないんですけど、後手に回るなら後手に回るで、しっかりとした方針を打ち出して欲しいと思うんですよね。その場限りの付け焼刃的な対応が一番まずいです。それだと問題はきっと上手く解決出来ませんから。


 時代の空気と言うか、雰囲気は常に変わり続けていて、みんなそれに翻弄されているような気もしますね。昔の法律では対応しきれない。解釈合戦が問題の解決を長引かせる。それらを見ていると社会の行き詰まりを感じてしまいます。


 完全な正義がないように、完璧な解決もないのかも知れません。誰かが悪条件を飲み込まなければいけない部分も出てくるでしょう。その時に潔く飲み込めるかどうか。今は誰もが少しでも好条件を求めて争い続けて、お互いに疲弊しあっているような気がするんです。その結果は弱肉強食の世界です。

 受け入れられる方が受け入れるのが本来の社会の形のような気がするのですが、これがなかなかうまく行きませんよね……。


 どうか、悪貨が良貨を駆逐するような社会にはならないで欲しいと思います。今の問題噴出は言わば膿出しのような部分もあるのでしょう。そこから私達が何を選択するか、その選択次第で未来が暮らしやすくなるかどうかが決まってくると思います。よく考えて未来を選びたいものですね。

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