　来る者は拒まず、去る者は追わずと言いますが、みなさんは自分から離れていこうとする人を引き止めた事はありますか？

　私はありません。去る人には元気でねと手を振って別れます。それが普通だと思っていました。って言うか、普通ですよね？　普通じゃないのかな？

　それはドリームキャストで家庭用ゲーム初のオンラインアクションＲＰＧであるＰＳＯで遊んでいた時の事です。このゲームはネットゲームなのでいつの間にかよく遊ぶメンバーが固定されてきますよね。いつものメンバーで楽しく会話しながらクエストをこなしていくのがとても面白かったのですが、ある日、よく遊ぶメンバーからメールが届いたのです。

　メールの内容を一言で説明すると、体調が悪化したのでゲームを引退すると言うものでした。内容がシリアスで深刻だったので、私は今まで楽しかった、有難う。もしまたゲームが出来るようになったらよろしくね的な返事を書いて送信したのです。

　そのメールを貰った数日後、彼はＰＳＯのフィールドで元気そうに動き回っていました。あるェ？　じゃあ、あのメールは一体？　って事でそれとなく情報を探ると、どうやら引退の意思を他のメンバーに伝えたところ、彼らが引退を引き止めたと言うのです。私は開いた口が塞がりませんでしたよ。すっごい重病にかかっていてこのままだと死にそうって人を普通引き止める？　有り得ない！

　今から考えると引き止められてホイホイその言葉に従うくらいだから実際はメールの文面通りではなかったのかも知れません。それならそれで良かった重い病気の知り合いはいなかったんだね案件なんですけどね。

　後で件の彼からは「にゃべ♪さんはクールなんですね」と言われたんですけど、これってどう判断したらいいのでしょう。まぁいいです。自分でも情は薄いと言う自覚はありますから。

　と言う訳で私は去る人を追いかけませんよ！　好きに近付いて飽きたらポイしてくださいね！　と言う自己紹介なのでした。道理で結局自分の周りに人が残らない訳だなぁ……（遠い目）。いいもん、ひとりが気楽だもん。