ブレードランナー2049
ブレードランナーと言えばSF映画の金字塔的作品ですよね。この映画に影響を受けた作品はたくさんあります。例えば攻殻機動隊とか。AKIRAもそうなのかな? 後あの空飛ぶ車で思い起こすのがサイレントメビウスです。デザインそのまんまじゃないですかね?
とか偉そうに書きながら、私、実はブレードランナーは未見だったりします。知るタイミングを逃してそのまんまだったと言うね。お恥ずかしい限りです。その代わり何故だか原作小説のタイトルだけは知っていたりして。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』インパクト大き過ぎますよ。考えてみれば昨今のラノベっぽいですね、タイトルが。
で、今年に入って続編の公開ですよ。今度は乗り遅れまいと勇んで観てきたと言う訳です。前作を知らずに観ていいのかなーと思いつつ、予習として日本人実力スタッフが作った前日譚のアニメを見て気持ちを高めてから映画に臨みました。
映画はアメリカでコケたなんて話もあってどうなのかーと思ったのですが、コケたニュースの詳細を読むと配給会社がハードルを上げ過ぎただけで、しっかりと興行成績は上げているんですよね。危うく騙されるところでした。
昨今の映画はリピーターを増やせるかどうかにかかっている感じなのですが――少なくとも日本の場合はそうですよね?――実際に映画を観た感想として一言言えるとするなら、この映画のあの構造ではピリーターを呼ぶのはちょっとキツいかなーと言う感想を抱きました。勿論ファンは何度も足を運ぶのだと思いますけどね。
ただ、リピーターを呼びまくった『シン・ゴジラ』や『君の名は。』のような現象は起こさないのではないかと思います。カタルシス少なめの渋い作品ですので。
ネタバレを少なめに語るとですね、この映画すごく雰囲気がいいんです。世界の終末感が見事に表現されています。すごいリアリティを感じますし、どれだけ予算がかかったんだって言うくらいスケールが大きいです。日本映画でこの世界観を表現しようと思ったらアニメにせざるを得ません。とにかくすごいです。
キャストもいい感じです、その世界にいそうな人達がキャスティングされています。特に女性陣は魅力的でしたね。
映画のテーマなのですが、アンドロイドと人間との違いは何だ? と、言うところに集約されているんですね。ただ、勿体なかったのはこの映画と全く同じテーマで似た展開をするアニメが既にあったと言う事。私はそのアニメを10年以上前に見ちゃってますんでねぇ。
映画を観ていて、あ、これあのアニメの展開と一緒だとか思っちゃいました。そのアニメでもこの作品でも秘密を知った主人公は命を狙われます。やっぱりタブーなんですね。
映画の中心は謎解きなのですけど、主人公も観客もそうだろうなと思っていた事が最後の最後でひっくり返されます。このどんでん返しにはやられた~って感じるところでしょうか。どうかこれから映画を観る皆さんは気持ちよく騙されちゃってくださいね。
少しネタバレになりますけど、この映画、クライマックスを描いていません。主人公の見せ場自体はあるんですけど、もっと大きな戦いが後に起こる事を匂わせておきながら、それは描かれないんですよ。語りたいテーマ、謎が解けたから映画はここで終わりますよーってなっちゃう。
もしここがしっかり描かれていたらもっとヒットしたかも知れません。その分の予算はかかってしまいますけどね。そこを描かないのがブレードランナーらしさだったりするのかも。
最後にもうひとつ、展開上仕方ないとは言え、未来の警察のセキュリティガバガバ過ぎ問題。あれはもうちょっとどうにかならなかったかなあって思います。ネタバレになるのでこれ以上は書きませんけど。
オススメかどうかと問われたらちょっと難しいですね。ただ、少しでも前知識があるのなら観て損はないと思います。何となく話題になってたからーとかそう言う理由で観るのはオススメ出来かねるかなと……。そんな感じですね。
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