せみ

 夏と言えば皆さんは一体何をイメージするでしょう。かき氷、麦茶、カブトムシ、花火、夏祭り、カレー、海、水着、山、フェス、ひまわり、入道雲、夕立、簾、風鈴、夏休み……。

 人によってイメージするものは千差万別だと思います。


 そんな夏イメージのひとつがセミです。やっぱりどんなに暑くなっても蝉の鳴き声が聞こえないと夏って気がしませんよね。


 私はセミが好きです。セミのいない夏なんて考えられません。ま、日本にいる限りセミのいない夏は在り得ないんですけどね。


 そのセミなんですけど、昔はもっと夏の初めから鳴いていたような気がするんです。今では7月の中旬くらいから鳴き声が聞こえているんですけど、30年位前(ね、年齢がバレてしまう……)は6月くらいから鳴いていたような気がするんです。


 これは地元の自然環境が悪くなったのが原因なのかなと個人的に思っています。自然が豊かな島に行くと6月どころか5月からセミが鳴き始めていますからね。流石に5月に聞く蝉の声は違和感しか感じなかったなぁ。


 セミと言えば地元のセミ事情の話なんですが、研究者によると地元はセミの種類が多いのだそうです。確か21種類いるのかな?地元って言っても県内レベルの話だから、もっと狭い範囲の市内レベルになるとそこまで多くの種類はいないのかも知れません。自宅の近所ではヒグラシの鳴き声は聞こえませんしね。


 好きな鳴き声のセミはさっき話に出したヒグラシです。あの鳴き声は哀愁を誘いますよね。近所まで飛んで来て鳴いてくれないのが残念です。少し遠出すればヒグラシのいる山があるのですが。


 最近の研究によるとセミって成虫になって一ヶ月くらい生きているらしいですね。かつて一週間の命だって言ってたのは何だったんでしょう。儚い命は物語性がありますけど、事実が書き換えられてもセミはやっぱり儚さの象徴です。


 そう言えば、海外の方が日本に来て蝉の鳴き声を聞いてやっとあの音の正体を知ったと言う話を聞いた事があります。多分その人はアメリカとかヨーロッパ方面の方だったと思うのですが、向こうにはセミがいないんでしょうか?セミのいない夏は静かで物足りないでしょうね。

 そう思うのは産まれた時から蝉の声に慣れ親しんだ日本人ならではの感覚なんだろうなあ。

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