八.後書

 本編を最後まで読んで下さった方、ありがとうございました。

 鬱なお話だったので、精神的に辛い方も居られたと思います。

 さて、この後書では本作をカクヨムに載せるまでの経緯をお話しします。


 カクヨム開始当初、一度公開した物は載せないつもりでした。

 これはそれまでの創作活動(……と、言ってよいのか微妙ですが)とは切り離して、心機一転して始めたいと思ったからです。

 そのため、ブログやホームページからのリンクも載せず、ほぼ独立した形となりました。


 しかし、すぐに壁に当たりました。

 新たに書こうとする力が、あまりに小さすぎたのです。

 日常生活も危うい中では、安定した創作活動を営むことができませんでした。


 また、カクヨムで載せているうちに、自身の創作物で他人の目に留まるのはごくわずかだと実感しました。

 「まあ誰かは読んでいるんじゃないか」と思ってブログ等に載せていた物は、おそらくほとんど読まれていなかったんじゃないかと……。

 つまり、未公開かどうかはあまり意味がなかった訳です。

 他人の目を気にしようにも、気にする程の他人の目が集まっていなかった訳で……お恥ずかしい話ですが。


 じゃあ、何か今までの物で転載してでも公開する価値のある作品は……と考えた結果、この『黒箱』を選びました。

 この作品はノベルゲーム『蟲屍』(http://www.freem.ne.jp/win/game/1806)の続編として書いた物ですが、単体でお話は完結しており、まとまった文章量もありました。

 何より、私自身が他の方に読んでいただきたい作品というのが大きかったのですが。


 ちなみに、この作品のテーマは「蟲に魅入られた人々」です。

 前作で「蟲」そのものの恐怖を描写してしまったので、違う切り口を求めてのことでした。

 もっとも、残念ながら恐怖という意味では前作に及ばず……不気味さは出ていたと思うのですが。

 勢いで書いた部分もあるため、粗削りなところもあると思いますが、歪んだ村を感じていただけたのなら幸いです。


 今後も、何らかの形で「挑戦」していきたいとは思っています。

 ご意見・ご感想等をお待ちしています。

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△▼△▼黒箱△▼△▼ 異端者 @itansya

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