第6話 同盟崩壊?
「え~~告白~~~」の悠美の声に周囲は驚いた。
ここはいわゆるカフェ。(親父の著者にとっては喫茶店だが。。)である。
「しー」朋子と香は悠美の唇を抑える。
「で、どうするの?朋子」香は落ち着いた声で尋ねた。
「実はね、望君いい子なんだよ」
「あのね、」と言い出して朋子は止めたが勇気を出して再び話し始めた。
「恥ずかしい話なんだけどね。。。。」
「なによ、言いなさいよ」悠美が責め立てる
「よしなさいよ、」と香
「恥ずかしい話なんだけど。私、、、私、、、、中学の時、授業中・・・・」
しばし時が流れる
「おしっこ。おしっこ漏らしちゃったの。」
朋子の顔が火のように燃えた。それを隠すため両手を顔に当てる。
「え?」二人とも唖然としている。
一番最初に三人共同じ中学の出身と書いた。しかし仲良くなったのは中二になってからだ。中一の時をお互い知らない。。。
「で、困っていると、望君がね。。突然立ち上がって教室を出て、、、バケツに水をいっぱい入れて戻ってきて。。。。あたしにかけたの。」
「え」ふたりは固まった
「で、先生が怒って、、、望君廊下に立たされちゃった。。。」
「みんな私に大丈夫かって言ってきてくれて。おしっこしたことはきがつかれなかった。。。」
「望君そのあと両親が呼ばれたけど、、、、わたしが先生に事情を話したら、先生も秘密にしてくれた。」
朋子の顔はまだ燃えていた、しかしそれは「事件」の事ではなく、「恋心」ためだと悠美と香は思った。
「いいやつだな」悠美はそう言った。
香はうなずく。
「同盟崩壊か?」
「実はさ、、、、」
恥ずかしそうに悠美は話し始める。
「夏休みに塾に通っててさ、、、、その塾の机に手紙が書いてあってさ。。。何気なくそれ、読んでて、思わず返事書いちゃった。。。
それが続いて塾で声かけられちゃった」
「山田先輩ほどではないんだけど、、、、、ハンサムだった。。」
というと悠美は枕で顔を隠した。
ここは悠美の家である。悠美と香は悠美の家でお泊りの勉強会?をしていた。
「そっか。。。。あたしも夏休みにコンサートに行ったとき。クラスメイトの小島とばったり会ってさ。。。音楽の話で盛り上がって。。。。付き合うことにした。」
「いいやつだよ」と香は締めくくった。
これで少女たちが締結した「三人同盟」なるものは崩壊した。
しかし、物語はもう少しだけ続く。
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