第32話 2016/11/15に見た夢 流れ星と猫

こんな夢を見た。


仕事が終わり帰宅した頃にはすでに日が落ちて暗くなっていた。


玄関にたどり着いた時、窓から漏れる家の中の灯りがいつもより明るく見える。

中に入ると居間には家族が勢ぞろいしていた。

同じ時間に食卓を囲んでいる。


我が家はそれぞれの時間が合わず、食事はバラバラに食べるのがもう何年も続いていたのだけれども、こんな風に揃っていると何かあったのかと思い聞いてみた。


弟がサッカーで高校への推薦入学が決まったのだと父親は言う。

弟は少し恥ずかしそうに下を向いていた。

母はひたすらめでたいと笑顔でいる。


私は普通にそうなんだと言った。


私は弟に特別才能があるとは思えなかった。

推薦入学が決まった高校も、特別にサッカーが強い高校でもない。


しかし、せっかくみんな喜んでいるのだから空気の読める私は水を差すような真似をしないでいつもより明るい家を出てコンビニに行くことにした。


日が落ちて暗くなった世界に、街中の様々な光が抵抗するように煌めいている。


世界の半分は光の世界であった。


そんな中を私は無言で車を運転していたのだが、ふと視界になにかが横ぎった気がした。


何かと思い、空を見上げえると流星であった。


かなり低いところを空気を切り裂き、炎の尾を引いて私の後方からやってきて、前方にものすごい速さで流れて行くと消えてしまった。


そういえば願い事を三回唱えることを忘れていたのだが、よくよく見ると、先ほどよりも規模の小さい流星がいくつも流れて行くのが見える。


私はせっかくなので自分の未来が幸せである様に願った。


「そこの車、止まってください」


バックミラーを見ると私の車の後ろでパトカーが赤色灯を回している。


シートベルトはしているし、スピード違反をしているわけでもないし、何が悪かったのか解らないまま車を停車した。


パトカーから降りてきた警察官に職務質問され、パトカーに乗ることになった。


わけもわからず、パトカーの後部座席に座っていると、警察官が言った。


「実は警察官になってくれる人を募集してまして、あなたなんかどうかなと声をかけたのです。詳しいことは署の方でさせてもらいますから」


パトカーは私を乗せて発進した。


赤色灯を回し、赤信号でも止まらない。

これは困ったことになったぞと思う。


警察署では警察官募集の意義と説明、そして簡単なテストが行われた。


私の他にも参加者が多数いて、その中には中学の同級生もいて昔話に花を咲かせる。


私はテストの合間に一服するために警察署を出た。


すぐ横には幼稚園があり、園児達が猫と戯れている姿が見えた。


園児達は猫と必死に遊びまわり、私は猫が哀れに見えたので、園児達から猫を解放してあげた。


猫はクタクタになっていて、地面に下ろしても横たわって白目を剥きながら起き上がろうとはしない。


私は疲れ切っている猫のお腹を摩ると、猫は迷惑そうに、もうやめてくださいよ、私は疲れているんです。グロッキーなんですと不機嫌そうに抗議の鳴き声を上げた。


私は猫に構ってもらえずに、悲しいい気分になったのであった。





追記


流れ星の夢はあまりいい夢であるとは言えない様で、それが鮮明であればあるほど凶夢と言う、夢診断サイトの情報。

自身の健康不良。

身内の不幸に、天変地異に巻き込まれるとか。


星を拾う夢は良いらしいけど、流星群なんて願いが流れてしまうとかなんとか。


夢の中で猫は女性を表していて、猫の文字を女性に変えても遜色ないレベル。


と言うわけで、流星が流れるシーンは夢の中だけれども、とても綺麗であったけれども、夢的には最悪とも言えるレベルの夢だったと言うオチ




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