　こんな夢をみた。

　私は殺し屋に追われている。

　殺し屋の名前は内山信二。

　かって、「あっぱれさんま先生」の生徒役で出演していた内山信二である。

　テレビではデブキャラとして活躍しているが、裏の顔は凄腕の殺し屋で、　裏の世界では「もちもちの信二」と言う二つ名で恐れられているビッグネームだった。

　その「もちもちの信二」こと、内山信二に私は袋小路に追い込まれ、退路を断たれてしまったのである。

　「いいかげんに諦めたらどうだ。俺は追い駆けっこが苦手なんだ」

　体中からびっしりと汗を吹き出し、息をゼイゼイと切らせながら私に対峙した「もちもちの信二」は、余裕のない笑顔を見せた。

　逃げ切れるかも!!

　私は内山信二の様子を見て、そう思った。

　私は内山信二に向かって走り出すと、全力でデブを突き飛ばした。

　デブはあっけなくひっくり返り、私は振り返ってデブの姿を確認するという事もなく、その場から逃げ去ったのである。

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