2-3 Returns ~赤月~ 卍 III. 眼鏡の星 卍
レンジャーのクローン、救世主の紛い物、新たなる敵が眼鏡を待ち構える。
宇宙では機体の破片と赤い血が飛び散りあう。月は今や、恐ろしい辺境に姿を変えようとしている。
多くの国々が火星へ移住して早1000年。地球や月に残された人間はもうわずかとなった。
彼らが追い求めるのはなんなのか。
権力か。
金銭か。
土地か。
資源か。
時間か。
平和か。
……いや、何でもない。
彼らはもはや本能で戦っていた。あえて言うなら………彼らはその本能を満たすために戦っていた。
さぁ、常に新たな展開を迎えるこの戦いを目の前に一言――――
僕は大眼鏡人だよ。
卍 III. 眼鏡の星 卍
第15章 蒼き流星の如く
こちらSG-XMG1号機は国王の間であります。
国王は先ほどから強い殺気を感じていた。
「あぁ、それにしても退屈だぁ……」
その頃、荒れに荒れている月面。月面基地に赤い影が忍び寄る……いや、派手に急接近中。この後の展開は皆様のご想像におまかせしまっす♪
「さぁ、国王の間に通してもらおうか!!」
A:「若き少年よ、君は自分の立場も分からないのか? 君は立派な犯罪を犯そうとしているのだよ。」 「どけと言っているんだ!!」 A:「仕方ないねぇ、では絶対王政の名の下もと、君を処罰する。
出でよ、青○の白龍!!」
B:「紅○の黒竜、召喚!!」
「……遊○王?」
C:「ハッハッハ、行け、タ○!!」
「ホワイトタイガーって、ハ○テ!?」
D:「相手が弱っている、チャンスだ、ドダ○トス!!」
「ポ○モソじゃねぇかぁ!! ふざけてるのか……氏ねぇ――……ぅわ!?」
Makeyと4賢者が戦おうとする直前に、機体が大きく揺れた。
その頃コックピット…
国王:「何事だ!?」
Jii-san:「あ、国王様もご覧になって下さい、あの赤い影を!!」
国王:「……あれは、、、」
副操縦士A:「拡大します。」
…………
国王:「!!! あれは、我が王国軍の無敵艦隊を帰らせたという……」
Jii-san:「はい、赤トラックです。」
副操縦士A:「当機に向かってきます!!」
卍F卍:「元帥閣下、ここは航空部隊を出動させるべきでは……」
Jii-san:「いや、ここは一旦月へ向かおう。我が軍にかなりの被害を与えた厄介者だ。無駄な犠牲は出したくないしな。」
副操縦士A:「では早速ワープゲートを作成します。ターゲット、月面。」
副操縦士B:「ワープゲート出力、50%、80%、90%、95%、100%!」
主操縦士:「全速前進!! これよりワープを開始する。」
赤トラのミサイルを振り切りながら、戦艦は進む、進む、月に向かって……
Makey:「仕方ない、一時休戦だ。」
第16章 赤だから4倍なんです (?
月面に着陸。辺りには戦車・戦闘機の残骸が散らばっている。
赤トラから黒い人影が現れた。その容姿は……あろうことかレンジャーとそっくりだった。
執事:「こ、国王様、どちらへ?」
国王:「決まってんだろ、戦いに行くんだ。」
執事:「えぇ!? 外は酸素がないじゃないですか!!」
国王:「安心しろ。このガラス球は口にくわえるだけで宇宙空間や深海でも陸上と同じような動きが取れる。これには酸素を半永久的に供給する力、あらゆる気圧・水圧への耐久力を最大まで引き出す力、そして重力をコントロールする力が備わっているのだ。」
執事:「……気をつけてくださいね。」
A:「行け、ブ○ー○イ○ア○ティ○ッ○ド○ゴン!! "ア○ティ○ッ○バー○ト"!!」
Makey:「(……いつ融合した!?)」
B:「お前たちも行け、レッ○ア○ズブ○ック○タ○ドラ○ン、メ○オ○ラック○ラゴン!!」
Makey:「(お前もかよ……ってかこいつメテ○ドラゴンも召喚できるのかよ。)」
C:「相手はきれいなお姉さんだよ、○マ。舐めまわせぇ!!」
Makey:「(!!!!!)」
D:「行くのだ、ド○イ○ス、"リー○ブ○ード"!!」
Makey:「(普通だな……っておぉぃい!! ドダ○トスは"リーフ○レード"使えねぇぞ!! ドダ○○スが使えるのは"ハー○プ○ント"とか"ウッ○ハ○マー"とか"リーフ○○ーム"とか"ソー○ー○ーム"とか……もういい、好きにしろ。)」
先に召喚獣を宇宙空間に移して攻撃を指示する4賢者であったが…… 「氷柱針!!」 レンジャー……のクローンであるレンザー……を操る何者かの手痛い攻撃が召喚獣たちを直撃。特にドダイトスにいたっては、こおりタイプの"氷柱針"を受け、くさ・じめんタイプなので4倍のダメージを受けるという始末。
Makey:「(……だめだこりゃ。)」
彼らの弱さを後ろから見ていて絶句したMakeyは、宇宙特殊工作員用の宇宙服と対真空加工小型戦車をパチると、月面基地の方角へつっ走っていった。
氷柱針で我が戦闘機・戦車もほぼ全滅。頼れるのはSG-XMGの強靭な主砲と、国王の魔法のみだ。
遅れて戦場に到着した国王。 「お前はあの時の……」 「イカニモ。私ハシナヲ操ッテイタ方ノ同士デ、コヤツノ身体ヲ操ッテイル。彼女ハドウモクローン人間ノヨウダ。若干ノ意志ガアッタモノダカラ入リ込ムノニ少々手間ガ掛カッタガナ。結局、意志ノ弱イ者ハ意志ノ強イ者ニ飲ミ込マレテイク運命サダメナノサ!」
「ふざけるな!! 挨拶はもっと端的に、短く話せ! それでは読者の方々もイヤになっていsまうではないか!!」
「ウルサイ眼鏡ダナ。分カッタヨ。サッサト殺シテヤルヨ。コレヲミレバ、オ前モオジケヅクハズダ。」
すると突如、赤トラから妙な音が聞こえたかと思えば、赤トラが立ち上がりだんだん……人の形になってくるではないか!!
「これはまさか……
エ○ァン○リ○ン弐号機!?」
「違ウ、違ワナイヨウニ見エルガ違ウ。」
「じゃあ……シoア専用機!?」
「ソウソウ、赤ダカラ4倍……ッテバカ!」
「Nice ノリツッコミだったが、俺はお前とショートコントをやりに来たわけではない。」
「フ、チョット取リ乱シタダケダ……」
「それに、4倍速じゃなくて3倍速なのでは……」
「…………ウ、ウルサイ! マァ、確カニコノDP3-RハDP初号機ノ3倍速デアリ、ATフィー○ドモ使エルノダガ……」
「……やっぱり合ってたじゃん。
ま、どっちにせよ同じ運命をたどるわけだな……
"時の咆哮"!!」
第17章 漆黒の闇の中で
「ATフィ……ゥウワアアァァァッッ!!」
赤い巨大ロボットは微塵の粉となって消え失せた。
「ヒヒ、ヒヒヒヒ、コレデ勝ッタト思ウナヨ。"氷柱針"!!」
国王はシナ戦の時にも使った太刀を背中の鞘から引き抜くと一振り。"氷柱針"は向きを変え、レンザーの体めがけて降りかかっていった。
「アアアアアァァァァァ~~~~ッッッ!!!」
…………。
「グフ……ナゼ…ナゼオ前ノ刀ガ凍リ付カナイ!?」
「これは"氷雷魔殺刀ウィン○ラー"という剣で、兄貴の形見だ。俺は氷結系魔法を扱えないが、氷属性への耐久力は天下一品だ。
お前も儚く散るがいい。"時の咆哮"!!」
「"闇ノ咆哮"。」
「!!!」
これはたまげた。七色の無数の光を、漆黒の閃光が次々とかき消していくではないか!!
何と国王の超必殺技を無傷で乗り切ったのだった。
「マダ忌マワシキ小僧ノ力ガ残ッテイタノカ! 確カ、オ前ノゆにっとハ同士ガ打チ砕イタハズデハ……?」
「眼鏡の力をバカにしているのか、お前は。いわゆる自然治癒力というものだよ。」 「マアイイ。ドウセ決着ハツイテイルノダカラナ。コレバカリハオ前ハシノグコトガデキナイ。
CL.explosion!!」
「"The World"!!」
こう国王が叫んだ瞬間、レンザーの前に無数の剣つるぎが突如現れ、まさに今、レンザーの身体をその鋭利な刀身で射抜こうとしていた!!
「黒○げ、危機一髪!!!」
「ソレハマタ……な○とノぱくりデハナイカァ!!」
見るのさえつらいほどにむごく、レンザーの体は突き刺されまくった、……
しかし、レンザーの体からは一滴も血が出てこなかった。
「それは飽くまで幻覚だ。敵の動きを封じるに過ぎん。
まぁ大人しくしとけ。俺がお前の首を取って、シーツに包んで、照る照る坊主にしてつるし上げてやるからな!!
「"迅雷氷殺剣"!!」
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッ!!!!!!!」
悲痛すぎる叫びを上げながら、レンザーは無残にも国王に斬首され、首は切り口が凍結し、多量の血が氷の淵からとめどなくあふれ出るのだった。……
卍F卍:「国王様~!! ご無事ですか!?」
卍F卍の戦闘機が国王の目の前で着陸した。
卍F卍:「ご無事で何よりです。さぁ、帰りましょう。」 国王:「……。」
SG-XMG機内に戻った国王と卍F卍。
卍F卍:「国王様。国王様の執事さんがお呼びです。一回部屋に戻られて…」
国王:「血が欲しい。」
卍F卍:「へ?」
国王:「お前の生き血が欲しい。」
卍F卍:「え、いや、その…」
国王:「お前の赤い血が欲しいと言っておるのだ!!」
国王は突如鞘から太刀を抜き、すぐさま卍F卍に切りかかろうとした――
「忍法、金縛りの術!!」
「あぁ!!…ぅ……。」
国王はそのままうずくまって倒れた。
D:「(申し訳ございません、国王様、申し訳ございません、……)」
B:「大丈夫ですか、大佐!?」
卍F卍:「はい、おかげ様で助かりました。ありがとうございます。」
第18章 時をつかさどる少年
Jii-san:「……それで、国王様はいまどちらに?」
卍F卍:「自室で安静に眠っておられます。」
Jii-san:「そうか……今まで国王様のお力をずっと拝借していたからな……。いつからだろうか、この国で国王様方が戦いになられるようになったのは。」
卍F卍:「……。
それはそうと元帥殿。」
Jii-san:「何だ?」
その時、メインホールのドアが開いた音がした。
卍F卍:「国王様が先ほどご使用になった、あの"黒ひ○危機一髪"は、どうやってご使用になられたのでしょうか?」
A:「あれもあのYKKという少年の力なのですよ。」
卍F卍:「あ、Aさん。YKK君の力というと……?」
A:「あぁ。時をつかさどる力だ。」
ではここから回想シーン。
国王:「"The World"!!」
~"時が止まる。"~
"時間のある空間は、4次元空間だ。つまり時間の一瞬一瞬は、3次元のフレームで出来ている。"
国王はその1枚1枚のフレームに"氷雷魔人剣"の残像をペーストする。
~"そして時は動き出す。"~
そうして、太刀の雨あられの幻覚を見せたわけである。
「黒○げ、危機一髪!!!」
「ソレハマタ……な○とノぱくりデハナイカァ!!」
見るのさえつらいほどにむごく、レンザーの体は突き刺されまくった。
卍F卍:「ふ、ふわわわわ……」
Jii-san:「これ、卍F卍。まだ私の話が終わっていないぞ。」
卍F卍:「あ、失礼しました。で、お話と言うのは?」
Jii-san:「もうすぐ増援部隊が来るのは知っておるだろ?」
卍F卍:「はい。確かSG-XMG2と……」
A:「AD-XMG1ですよね?」
Jii-san:「その通り。新型の戦艦であるAD-XMG系にはワープ装置が設置されている。私はそれで地球に帰らねばならぬ。地球に残っている旧CLの残党が反乱を始めたらしい。」
卍F卍:「え、CLがですか!?」
Jii-san:「これからはMakeyという私の直属の部下がここに残るお前たちの統率をしてくれるはずだ。」
卍F卍:「Makey…さん?」
Jii-san:「中将だよ。ただある理由でその存在はごく一部にしか教えていない。あまりその存在を話すでないぞ。特に、国王様には。」
卍F卍:「?……は、はい…」
その頃、国王は悪夢にうなされ、ついには飛び起きてしまった。
「はぁ、夢かぁ…」
国王はレンザーを殺した後からの記憶を失っていた。
すると、一瞬景色がブレたかと思うと……
こちらは食堂。
若いシェフ:「国王様ですか。どうぞ、お席のほうへ。料理長、国王様がお越しくださいました!」
料理長:「あぁ、国王様。どういったご用件で?」
国王:「何か赤いものはあるか?」
料理長:「……へ?」
国王:「早くもってこい!!」
料理長:「は、、はい!!」
若い料理人はトマトジュースを持ってきた。
料理長:「ばかかお前は!! 料理を作って来んか、料理を!」
国王:「いや、上出来だ。」
国王は3㍑はあろうかというボトルに入ってあるトマトジュースを一気に飲み干した。
若いシェフ・料理長:「・・・・・・。」
A:「あぁ、国王様!!(また気が動転なさっているようだ。) もう少しゆっくり――!!!」
その時、船内が大きく揺れた。
こちらコックピット。
副操縦士C:「ん! 誰だあれは!?」
宇宙工学研究員:「あの宇宙服は我々のいつも着ている・・・・・・顔を拡大してください・・・・・・あれは、研究長!!」
主操縦員A:「え、中将殿!?」
卍F卍:「どうした!? !!! あれはMa・・・・・・そして隣にいるのは・・・・・・!!!
あいつは・・・・・・当に殺されたはずでは!?
Makeyの傍らにいたのは・・・・・・宇宙服を着ず、何かバリアのようなもので囲まれた・・・・・・oir-okeの姿であった
「さぁ、私を生き返らせたのは誰でしたっけ?」
第19章 不覚 ~oir-okeの轍~
それは国王が起こしてしまった不覚だった。
2年前。
「魔法カード、死○蘇生、発動!」
国王はカードを魔方陣で包むと、カードから暗い紫色の不気味な閃光が……
その光の中から現れたのは…Mrk3だった。
「えっ、Mrk.3って死んだのかよ!」
「おぉ、裏切りよったからおれが殺した。」
「……それって、非常に気まずくないか?」
「ではオチの前にもう一人召還。
死○蘇生、one more time!」
新たに召還されたモンスター、いや、人物は…oir-oke。Mrk.3の姉貴である。
「丸眼鏡。私たちをこの世に連れ戻すなんて…ナメた真似を!」
「氏ね。」
Mrk.3はあの時のライフル銃をかまえていた。
銃口がギラリと光る。
「アワワワワワワワワ……。おい、国王! 何とかしてくれ!」
「俺がこいつらを使うと思うか? 魔法カード、カ○ス―黒○術の儀式、発動!! 守備表示モンスターを生け贄に……」
「なるほどな。」
再び姉弟のあっけない死を目にし……
マ○シャン・オブ・ブ○ック・カ○ス、召還!!
「ふ、ワタシの存在を忘れてたようだね、真空波!」
攻撃力2800、守備力2600のカ○ス君もあっけなくかき消されてしまった。恐るべし、L.レンジャー。
この時、すぐに流してしまったのだが事件が発生した。
皆さんの中にもご存知の方が多いかと思うが、カオスは☆×8。よって☆が合計8つそろえば、生け贄が1体でも召喚できる。
Mrk.3の☆は・・・・・・10個。よってMrk.3だけ生け贄に捧げられ、☆×8のoir-okeは国王、レンジャーの遺体、Mrk.3の遺体と共に5007年に逃げ帰り、2年間の隠遁生活を送っていたのだ。
(ちなみに、国王は☆×12。だって、国王ですから。)
卍F卍:「何!? 操られていないだと! じゃあ彼女は・・・・・・蘇ったというのか!!」
船内一同は困惑の表情を隠せなかった。
国王:「俺はあいつを殺す。あいつを殺して、あいつの生き血を――」
A:「国王様、落ち着いてください!!」
卍F卍:「ん、国王様のご様子がまたおかしいと? 分かった、すぐ行く・・・・・・何、どうした?」
主操縦員:「レーダーに強い反応が・・・・・・巨大です。おそらくまた何者か取り付かれた死体と思われます。」
国王:「・・・・・・ん?」
A:「気がつきましたか?」
国王:「俺は一体・・・・・・!!!」
A:「どうされました、国王様!?」
国王:「あれは・・・・・・Mrk.3!?」
第20章 灰となれ、そして星屑ほしくずとなれ
Jii-san:「国王様!!」
国王:「元帥殿、どうされました?」
Jii-san:「これをお使いになってください。」
国王が受け取ったのは、先端こ鋭利だが根元は図太く片手では持ちずらいウィ○タラーではなく、杖の中の忍び刀より軽くはないが、片手でも十分持てる長剣だった。
国王:「・・・・・・はい、ありがとうございます。」
国王は窓をすり抜け、戦場へと飛び出していった。
A:「あの剣は・・・・・・?」
Jii-san:「もしもの時のために持ってきたが正解だったな。
あれはバルキシの剣つるぎといって、王家代々伝わる言わば伝家の宝刀だ。あの剣ならば、国王は自分の意思をコントロールすることが出来る。
それにあの剣には、龍の力が宿っていると言われている。おそらく、国王様のお力を十分に助けてくれることだろう。」
A:「バルキシ・・・・・・ですか。」
Jii-san:「ちなみに漢字表記だと(爆龍鬼神ばるきし)となる。」
A:「・・・・・・。」
Mrk.3:「オ前ヲ白イ灰ニシテクレルワ、愚カモノメ!!」
国王:「お前、まさか・・・・・・アパロ○ド?」
Mrk.3:「チガウワ!! ナンデ俺ガあぱろいどヤネン!! タダノ情報統合思念体ダ!!」
国王:「なんで開催弁やねん。」
Mrk.3:「オ前ダッテソウジャネェカ! コノL.S.(LongStoryノ略)ノ冒頭辺リヲ思イ出スダロ? シカモ情報統合思念体ノ使イ方モ間違ッテルッテつっこメヨ!!」
国王:「もうどっちでもいい・・・・・・。」
Mrk.3は”ス○ー○ォッ○ス ○サ○ト”さながらの8本足の蜘蛛型ロボットの上部と一体化していた。彼の右腕は愛用のスナイパーライフルを取り込んでいた。
国王:「お前も死体を操っているのか? お前は一体何もんだ!?」
Mrk.3:「アァ、確カニ俺ハこいつヲ操ッテイル。タダ他ノヤツラト違ウコトハ、コノださイ足ヤすないぱーらいふるト結合シテイルコトダケジャネェ。」
国王:「何だと!?」
Mrk.3:「俺ハ今、俺達ヲ生ミ出シタ御主人様ヲ操ッテイルノダ!」
国王:「!?!?!?」
Mrk.3:「俺達ハMrk.3様ノ”陰かげの力”ヲ根源トスル、言ワバMrk.3様ノ呪イノヨウナモノナノダヨ。」
国王:「影って、光が物に当たったときに光源とは反対側に出来る、あの陰か!?」
Mrk.3:「ソウ。
ソノ昔、地球ガ死ノ星トナリカケタノハ君モヨク知ッテイルダロ?」
最終章 死の砂時計
国王:「あぁ、あれは確か西暦2300年頃だったな。」
Mrk.3:「ソノ通リ。ソノ時、地球ヲ救ッタ、具体的ニ言エバ、地球ノ大気内ニアル余分ナ温暖ガがす及ビソノ他熱えねるぎーヲ第5次元空間、具体的ニ言エバ我々ノ住ム”陰”ノ世ニ送リ込ンダノハ、俺達、陰ノ力オカゲダ。
シカシ・・・・・・・人間ハ我々、影ノ力ヲ悪用シタ、争イゴトニ用イタノダ。
具体的ニ言エバ、オ前ガ使ッテイル”迅雷神速権”トヤラモソウダ。」
国王:「何だと!!」
Mrk.3:「コレハ復讐ナノダヨ、人間ニ対スル。
人間ガ犯シタ過ちヲセカクカキ消シテヤッタトイウノニ・・・・・・マタ幾度トナク戦争ヲ起コス。資源ヲ無駄使イスル。モウアキアキシタンダヨ。
サァ、終ワリニシヨウ。俺ハオ前ラヲヌッ殺ス! 俺達”陰の世”ノタメニモ、ゴ主人様ノタメニモ!!」
国王:「ふざけるな、迅雷・・・・・・!!!」
Mrk.3「ハハハ、ドウシタンダイ、イツモノ魔術ハ?」
国王:「力が・・・・・・出ない。。」
国王の頭上から、眼鏡軍の戦闘機がMrk.3を射撃するが・・・・・・ビクともしない。
国王は落ち着くために目を閉じた・・・・・・が、とっさに異変に気づいた。
国王が目を閉じると・・・・・・砂時計が現れた。砂が落ちる。
国王はその短い人生の中で感じたことのない恐怖感を感じた。
こんな気持ちは、あの・・・・・・今でも覚えているあの憎い男に、父上や兄上が目の前で殺されたとき以来だ。
Mrk.3:「死ネェ!!」
Mrk.3のスナイパーライフルが国王の頭上や胸部を目掛けて一発、また一発放たれる。
国王はなるべく瞬きもしないように必死にかわした。ただ
その射撃音が胸に響く。視界が歪む・・・・・・。
前方から赤い光を、熱気を感じた。
思わず目を閉じてしまった。
砂時計の砂は、半分も残っていなかった。
砂が儚いように綺麗に、鮮やかに流れていく。
目を開けた。視界に飛び込んだのは、熱を帯びて赤くなった岩盤の地面だった。
国王は意識が朦朧となった。戦意喪失に陥りそうだ。開放感が、脱力感が、彼の国王を一気に満たした。
Mrk.3の声だけが鮮明に聞こえる。
「我ト融合セヨ。」
Mrk.3の8本足の1本を高くかざした。太陽の光を反射して、まばゆい光を放っている。
突然視界が真っ赤に染まった。
国王は怖くなってまた瞼まぶたを閉じてしまった。
砂時計の砂はあとわずかだ。
国王がとっさに瞼を開くと、Mrk.3のアームが伸びた。国王の胸倉目掛けて・・・・・・。
国王はワケが分からなくなって目を閉じた。
「融合コソガ和解ヘノ近道・・・」
砂時計の最後の砂が、今落ちようとしていた。
「国王様ぁ――!!」
卍F卍大佐のその声は、もう国王には届かなかった。
そして、国王は星になる。
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