Chapter 2: 誘拐?
通りをのんびりと歩いていると、私はやっと様子がおかしいことに気づきだした。人が少なすぎる。いつもなら込み過ぎて歩けないくらいのとこらが、2,3人しか歩いていない。しかも全員サングラスをかけ、黒いスーツを着ている。通りを間違えたのかと思い確認してみたが、やはりあっている。急に不安になる。なにか重大なことが起こりそうな予感がした。速足で抜けようとしたとき、
「お嬢様。お迎えに上がりました。どうぞご乗車ください。」
どこから来たのかわからない黒いリムジンから男が出てきて言った。
(ヤバっ。これって誘拐?逃げなきゃ!)
慌てて走り出す。だが気が付くと、四方八方を囲まれていた。
「いつのまに…。」
恐ろしくなり、後ずさる。すると、男にぶつかった。
「どうぞ。ご乗車くださいませ。」
私は今度は叫んだ。
「だれかっ!助けてっ!」
すると男は私の口を手でふさいだ。抵抗したら殺されるかもしれない、そう思った私は大人しく車に乗る決断をした。すると両側を男たちが見張る。2人ともがっしりした体格で、とても戦えるような相手じゃない。もともと戦ったことなどないのだから、どちらにしても無理だったが。
(どうして今日なの?今日は圭の誕生日なのに…。なんで今日に限って…。助けて。)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます