第21話

電車の彼 上


7時25分発準急、二車両目。いつものように窓際に立っている男子高校生との距離を徐々に縮める。


昨日までは彼の背後に立って匂いを嗅ぐという細やかな行為で自分を慰めていたのだが、もう我慢できない。


彼に触りたい!!!


ハニーブラウンのふわふわな髪の毛は香水なのかシャンプーなのか爽やかな香りがする。透き通るように白い肌はなまめかしく、舐め回してキスマークを散らしたい。背は俺より少し高くて、丁度うなじが目の前に来てとてもいい。

窓ガラスに映る彼の顔は、まさにフランス人形のよう。髪と同じ色の長い睫毛が薄茶の瞳を飾り立てている。頬は薄く桃色に色付いていてかぶりつきたくなるし、唇は下唇が少しだけ厚くてエロくて、その唇で俺のを咥えてくれないかなと妄想に浸る。

6駅ほど先にある工業高校に通う彼は、制服である学ランに身を包んでいる。ズボンの上からでもわかるお尻の性的さはもう異常で、アナルに俺のをハメ込んであんあん啼かせまくりたい!!!


「ハアハアハアハアアハアハアハア」


おっと、興奮しすぎてしまったようだ。彼が不審そうに振り向いてしまった。「暑くて、ごめんね」と誤魔化すと彼は「あ、いえ大丈夫です」と笑って前を向いた。


はあああああん天使かっ!?


笑顔初めて見たっ!もうヤバい天使天使天使!!!


調子に乗った俺は恐る恐る彼のキュートなお尻に手を伸ばす。くそっ、興奮で手が震える…!

手の甲でちょん、と触っただけで心臓バクバク。俺俺俺、今彼のお尻に触れたよ!!!!


触られたことに気づかなかったのか無反応でスマホをいじる彼。…ごくり。も、もうちょっとしっかり触っても良さそうだ…。


今度は手のひらで、彼のお尻を下から上へ撫で上げた。程よい筋肉が手に吸い付くようだ!


もうすでに俺の息子は臨戦態勢である。俺の降りる駅は彼の降りる駅の2つ先だし、抜けるのはまだ先だ。辛い。


彼はやはり反応を示さない。触られた事には気付いたはずだが、まさか自分が痴漢されるとは思っていないのだろう、その可能性さえ考えていない気がする。


すりすりとお尻を数回撫でながら彼に密着する。彼の匂いが鼻いっぱいに広がって、それだけでさらに息子が硬くなる。


「はっ、はぁ…、ふ…」


彼の太ももに息子を押し当てて刺激する。目の前のうなじが何時もよりエロく見えるのは気のせいだろうか。彼に股間を擦り付けているという事実が、俺をより一層興奮させる。


「あの…」


その時、前を向いたまま彼が俺に話しかけてきた。

ここまでやれば流石に可笑しいと気付いたんだろう、少し耳がピンクに色付いている。恥ずかしいの?可愛すぎるよ!


「ご、ごめんね混んでて密着しちゃって。さっきから手がお尻に当たっちゃってるみたいなんだけど抜け出せないんだ」


「そ、そうですか…?」


戸惑う彼もかわいいなあ。

彼の耳元に口を寄せ、舐める。


「!」


「ああごめんね、っは、あんまりにも美味しそうだったから…つい…んうぅっ」


「っ…!」


電車の揺れで股間が彼の太ももにグイグイ押し付けられて、喋ってる途中でもつい声が出てしまった。俺ではなく彼に喘いで欲しいのに!


耳を舐めても声は出してくれなかったし、もうちんこを触るしかないのか…?

ふぁっ、落ち着け息子よ。考えただけでイキそうになるんじゃない。


耳を真っ赤にして俯く彼の前へと手を伸ばす。


「はぁ、お兄さんが、気持ちよくしてあげる…っ、て、あれ?」


きゅっとズボンの上から彼のちんこを触ると、もう既に勃っていた。

えっ、まさか、俺にお尻触られたりしただけで勃っちゃったの!??

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