【2分読み】ある意味ミステリー 極道漫遊記

安田「総長!!村田組が我が組の傘下に加わりたいと申しております!」


総長「ふむ、抗争でシマを広げる時代でもない。良かろう、傘下に加える!」


安田「しかし、村田組は我が傘下の鎌田組とは犬猿の仲であります!鎌田組は大反対していますが!」


総長「なるほど、村田組と鎌田組は犬猿の仲か……」


安田「しかし、村田組と我が傘下の倉田組は良好な関係を保っているようです! 倉田組は賛成しています!」


総長「なるほど、村田組と倉田組は良好な関係か……」


安田「しかし、倉田組は先月、ヤクの取引を失敗して我が組に大打撃を与えました!」


総長「ふむ……」


安田「今田組は倉田組を破門にしろと言っています」


総長「今田組はそう言っているのか……。一理あるな」


安田「しかし、我が傘下の熊田組は今田組が総長に意見を言い過ぎている事を危惧しています!」


総長「ふむ、熊田組がそのように言っておるか……」


安田「しかし、熊田組は山田組との抗争で大して手柄も立てていないので発言権が増しているは疑問です。」


総長「……うむ。熊田組ね。」


安田「しかし、山田組との抗争で一番活躍したのは宮田組です!


総長「宮田組、活躍したのは宮田組な……」


安田「それなのに熊田組がでしゃばるのは如何なものかと宮田組が不満を訴えています!」


総長「え~っと……、そうだな」


安田「わが安田組は今田組とも倉田組とも良好な関係ですのでなんとも言えませんが……、いかがなさいますか?」


総長「……頭の中整理するから少し待て……。よし、鎌田組を我が組の傘下にするのはまだよしておこう」


安田「鎌田組は既に我が組の傘下です!」


総長「……沼田組だっけ?」


安田「そんな組はありません!!」


総長「……」


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