「それでは見事、マゴノテクランプリン-シングル-で銀メダルを獲得しました山田選手に来ていただきました！　山田選手、銀メダルおめでとうございます！」

「はい、ありがとうございます！嬉しいです！」

「大会前は金メダル以外は要らないと豪語していましたが、どうですか？」

「……はい。でも、一生懸命練習して、メダルを取れた事をコーチや支えてくれた人達に感謝したいです」

「決勝戦はいかがでしたか？　完敗に見えましたが？」

「……はい、相手の方が強かった。それだけです」

「そうですね。素人目に見ても実力差があったように見えましたが、どうですか？」

「……そうすか、やっぱり相手の方が強かった。それだけっすね」

「なるほど。40ステイドリーム差がついてる中でのカンバリーナの失敗は少し哀れな感もありましたが、如何ですか？」

「あぁまぁ、カンバリーナ煮えたぎれば一気に挽回できるチャンスだったんで、後悔はないですけど」

「そうですか。無様な負け方をした以上、今大会での引退もささやかれるとは思われますが、どうでしょう？」

「この後の事はまだなんも考えてないんで、これからゆっくり考えたいと思ってますけど」

「しかし、あのような負け方ですと、やはり引退した方がよいと思いますがどうでしょう？」

「それはまだわからないっすね」

「引退も視野に入れると言う事でよろしいですね。山田選手、最後の大会はどうでしたか？　有終の美を飾れなかった事は大きく悔いの残ることではないですか？」

「いや、まだ去就のことはわからないし、それでも銀メダルはとれたんで……」

「いえいえ、銀メダルで満足するようなら引退した方がよいと思いますよ。では、山田選手、お疲れ様でした」

「……はい、ありがとうございます」

「男子マゴノテクランプリン-シングル-決勝を無様に負けた山田選手に来ていただきました。スタジオに返しま～す」

終

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