◆Middle09◆悪役令嬢と囚われの海賊

 ラヴィニアたちの前には、縛り上げられた海賊たち。

 意気消沈した彼らは、サハギンをギルマン、ホブゴブリンをゴブリンだと思い込ませ、相互不信の種をまこうとしていた。詳しい事情を聞くしかない。

 ぴきーん。

 ラヴィニアの目が怪しく光った。


GM:みなさんは海賊たちを捕縛しました。先ほどの方針により、ここからは尋問のシーンになります。海賊たちは縛り上げられています。

鉄也:ギギ……では、何者なのか、正体を聞こう。

GM:「何を聞かれても喋らないぜ。たとえ、この命に懸けてもな!」

ラヴィニア:そんなことを言って喋らないと……(ニヤリと笑い)くすぐりますわよ?

GM:「やめろー!」(笑)

ラヴィニア:笑い死ぬのは苦しいですわよね。

GM:「ひ、ヒイ! 何て恐ろしいんだ、この女! 分かった、何でも話す!」

ラヴィニア:チョロすぎるだろっ!?(一同爆笑)

ゼロ:このGMのシナリオですから、この島には三下しかいないのかと。

ラヴィニア:ひどい話だ(笑)。さて、あなたたちの正体と目的を聞きましょうか。

GM:「俺たちは、ヴァンスター周辺で活動してた海賊だったんだ……」


 海賊の話によれば……。

 彼らは船長の命令でこの島を支配するために、水の独占を図ったのだと。

 凶暴なゴブリンとギルマンがいると知れば、入植者たちもいずれは出て行くだろうと。

 温和なホブゴブリンもサハギンに対して、武器で脅迫して島の支配権を握る。

 そういう算段をつけていたようであった。


ラヴィニア:なるほど。……それだけ? 背後関係は?

GM:「詳しいことは、船長しか知らない」

ラヴィニア:そうですわね。では、海賊の船長とやらに会わせなさい?

GM:「船長なら、北の岬に船を停泊させているんで、案内しますよ」

ポメ郎:罠かもポメ。

GM:「そんなことはない! この澄んだ瞳を見てくだせぇ!」と、ギルマンのヘルメットを被ります。

鉄也:ギギ、死んだ魚の目で何言ってるの!?(笑)

ラヴィニア:……いえ、信用しましょう。ちゃんと船長のもとに案内してくれたら、あなた方を、村の仲間に入れてあげましょう。

GM:「心を入れ替えて、真人間になり畑を耕します」

ポメ郎:ラヴィニア様……心が広いポメ。

GM:では、彼らが先導となって、島の北方へと向かうことになります。

ゼロ:これで、島の全貌が明らかになりますね。

ラヴィニア:わたくしもそう思っていたところです。……ところでGM、【MP】を回復しておきたいんですが。

GM:では、ポーションなどを飲む時間を差しあげます。


 というわけで、ラヴィニアたちはこの戦闘で消耗した【MP】などを回復したのでした。


GM:では、改めて、海賊に案内され、島の北へと向かいます。シーンを終了しましょう。

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