胎動と逆子、そして温泉
胎動は個人差がありますが、妊娠五ヶ月くらいから感じるようになっていきます。
迷信でぐりんと這うような胎動だと女の子とか聞いたことがありますが、胎動は性別よりも性格じゃないですかねぇ。
胎動ってどういう感触かと言われると、問答無用で腹の中に手を突っ込んで触診されている感じでしょうか。
ぐりんとなぞるように押し出されるときもあれば、ドスドスと蹴られたりもします。友人は手や足の形までわかったそうです。
不思議なことに、長男を妊娠しているとき、胎動があまりに激しいので夫に「ほら、動いてるよ」と見せたことがありました。お腹が盛り上がってウェーブするんです。
ところが、夫が手を当てると……あんなに激しく動いていたのが、ぴたりと止まったのです。看護師さんいわく、「男の子って、お父さんが手を当てると静かになる子が多いわね」だそうです。統計的なもので絶対ではありませんが、面白いですね。いつものお母さんの感触と違うってわかるんでしょうか。
夜、寝るときに決まって胎動が激しくなり、何度も明け方まで眠れないことがありました。一人目のときはいいんですが、二度目の妊娠となると息子がいますから、日中にのんびり寝ているわけにもいかず、これはじわじわとしんどさが募ります。
私はいつまでたっても、この胎動の感触に慣れません。ぐいん、と隆起してうねるお腹を見るたびに、なんだか腹の中に大蛇でもいるような気がします。
けれど、赤ちゃんが元気な証拠と思えば、やり過ごせるのはなんとも不思議な気がします。こういう感触があるからこそ、少しずつもう一つの生命体が宿っているんだって自覚が芽生えていくんでしょうから。
そして胎動も逆子だと位置がちょっとずれてきたりします。
私の場合、最初の妊娠も二度目の妊娠も、逆子でした。もっとも小児科医の友人いわく、逆子というのは多いんだそうです。そして逆子体操や頭の重みなどで治ることも多いらしい。
体操を教えてもらった上で、寝るときに横を向くようにとも言われました。左右どちらを下にするかは、赤ちゃんの状態で変わります。
最初にかかったベテラン産婦人科医はそれに加えて「湯船にじっくり15分は浸かってください。そうすると赤ちゃんも気持ちよくなってリラックスします。温泉なんかいいんですよ」と言っていました。
2014年、温泉入浴を避けるべき者のリストから、医学的根拠がないということで妊婦さんが外れています。昔は滑りやすかったり、のぼせたら大変ってことで避けるようにされてきたんでしょうね。もちろん、今でもその点は気をつけるべきですけれど。
もともと夫と日帰り温泉に行くのが楽しみだったので、逆子の時期はよく温泉でゆったりしていました。第二子のときは長男がいるので行っていませんでしたが、逆子は自然と治っています。
第二子のときお世話になった医師は、「35週くらいまでには治したいなぁ」と言っていましたから、妊娠中期で逆子の方は焦らなくていいと思います。
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