大和撫子ネオの条件 その2「精神の安定性」

 先に書いた第一条件は「安定した仕事と収入」、きつい仕事で精神的に安定していないようでは「大和撫子ネオ」の条件から外れてしまいます。多くの日本人男性が鬱になり、きつい仕事に家庭を顧みない状態になっていることから鑑みて、女性が自立して働いていると、いわゆる「一家に男性は二人いらない」状態に陥りがちです。結果として家庭運営がうまくいかない状態に。


 そしてよくあるのが、妻の収入に頼り、夫がまともに働かないなどでダメになってしまう夫婦のケースがあります。また、妻が経済的に自立している場合に、夫は、女性的な安らぎを外に求めがちになります。


 いかに柔軟性のある器用な女性と言えど、仕事の責任、重圧の具合で、側にいる人が当たり散らかしてくる、というような厳しい職場環境にいたら、精神を安定して保つことは、本当に難しいです。また仕事をしながら完璧な家庭運営などスーパーウーマンであることを一方的に家族から求められたら、どんなに能力があろうと、磨り減ってしまいます。


 精神の安定性を保つために、自分の資質も重要でありながら「感情的にならない」、「合理的」、「前向き」、「気持ちの切り替えができる」、「問題解決のために、客観性を重視しながら、チームワークで動ける」など、一種の女性性を排した「男性的な問題解決のやり方」を女性的な感性で優しくアレンジして、物事に対処できる能力、資質が必要になるでしょう。ある種の「いい加減さ」、「寛容さ」、そして最も重要なのは「ユーモア」です。


 一緒にいて、頑張るばかりでは全員が疲れます。「楽しむ大人の余裕」、「夫を手のひらで転がす」ような一見気付かれなくても、そういう追い詰められすぎない「こころのゆとり」が重要になってきます。「失敗を恐れず、失敗を責めない」姿勢、「寛容さ」です。


 ややもすれば感情的な方向に動きがちですが、「今、目の前にある問題をクリアするにはどう動くべきか」というドライな仕事の処理能力を鍛えましょう。精神が安定していれば、例えば理不尽な要求や感情的ないざこざについて、脇に置いて「とにかく問題を解決させる」よう、努力ができます。いろいろ語弊があるかもしれませんが、実は努力も精神論もあまり意味がないのです。努力してもダメなものはダメなこともあります。逆に、努力しているポーズだけが求められる職場も多かったりするのが難しいところ。日本の古い体質はそう、だから無駄に時間を浪費するばかりで、何も解決しなかったりします。


 そういう中にあり、精神を病まない「ポジティブさ」・「明るさ」、ある種、単純な「生きることの肯定感覚」を持ち合わせていることが「大和撫子ネオ」の条件の二つ目と言えるでしょう。「わたしにまかせて!」というような「どーんとした気持ち」が根底にあるといいでしょう。あんまりそれが強いと、今度は結婚に支障が出るので、注意しなければなりませんが。日本では可愛げのある女性が求められているから。


 前述の通り、女性に頼るダメな男性ばかり引き寄せてしまう原因になることは避けましょう。あくまで人間関係は「自立」していること、まわりの「依存」を助長しない程度のパートナーとの距離感を常に保てるのが「大和撫子ネオ」です。一見、頼りなさそうに優しそうに見えても、実はしぶとく、可愛らしく子供っぽく明るく楽しく生きて、側にいる男性を立てながら「実は一人でも生きていける強さ」がある女性を目指しましょう。くれぐれも最初から「妻の収入を頼りにする」ような男性を引き寄せないように注意してください。

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