まだ間に合う〜娘の教育。

 ここを読んでいる人は、すでに既婚の男性、女性である気がするので書きます。


 例えば現在、30代後半〜40代などであれば、ほとんど俺が書いたようなことは、読んだとしても、あまり意味を成しませんが、小学生の娘さんを持つ親御さんであれば、間に合います。何かの参考にしてください。


 ほとんど本題に近いと思うのですが、日本人が生き残るためには、日本人そのものに価値を付加させるのが早道です。今、現在も、日本人の海外の評判は悪くないので、ここからは、もし自分が娘を教育するなら、という観点から書きたいと思います。


 ものすごく端的に、最も大事なのが、「結婚するまでは、一線を超えてはいけません」という教育だろうと思います。娘だけでなく、息子にもそう言わなければなりませんが。


 日本ほど性教育がいい加減な国も珍しいと思います。先進国でHIV感染率がこれほどまでに高い国は珍しいです。親が学校任せの性教育しか、していないせいです。


  俺のような子供もいない独身男が言う事でない気もしますが、インターネットで、子供が簡単にリーチできるページにも、あからさまな性情報が氾濫している今、先を見据えて対策していかないといけないでしょう。


 少子化という意味では、むしろ、内縁関係を結婚と同等とする法整備をした方が早道かもしれません。でも、離婚率も上昇すること、日本のような狭い国土の国は、他国と比較しても、国土が狭い島国特有の”ムラ社会的”な社会構造から逃れられないため、教育で次世代の子供達の意識改革をして、早い結婚を推奨する流れにするのが正解だろう、と俺は考えます。


 お付き合いしたいというところから、結婚にすぐ流れるパイプを作るには、男女のリビドーのエネルギーを利用するのが良いのでは、という、ごく単純な案です。正直言って、何度も新しい人と付き合っても、人というのはさほど違いもなく、些細なことや、小さな条件などで、あっさり別れたりして、よく聞くのが、これなら1度目の結婚生活の方がまだマシだったのでは、と言うセリフです。


 相手を取り替えても、問題が解決されることはむしろ少なくて、自分の問題が相手に投影されていることが圧倒的に多い。仏教の因果応報のようですが。相手でなくて、全ては自分の問題ということです。自分の問題を明らかにするような相手と出会うわけで、人生は修行ですから、成長するまで同じ課題が与えられる、と俺は考えています。そうなると、実際のところ、これまで自分が書いてきた内容と矛盾してしまいますが、くじ引きで誰と付き合って、結婚しようとも、ある意味、それが ”神様の思し召し” なわけです。


 男性は一度関係を持つと、その女性についての興味は急速に薄れてしまう、と俺は考えます。男も獣でないから、こういう言い方は誤解を招きそうですが、男女の恋愛関係が順調に続くのは、4年が限度です。4年経てば、大抵、双方が飽きて、どちらかが別れを決める。結局、結婚まで至らないことが多い。腐れ縁で、どちらかに新しい人が出てくるまで延々と付き合っていると、それはそれで、残された方は、トラウマになりがちです。いつか結婚するだろう、と思って付き合っていたのに、裏切られた、ということになります。


 本当に真剣に、好きという気持ち、一緒に一生を共にしたいという気持ちがないのならば、簡単にそういうお手軽な関係になってはいけない。


 古い時代の人間であれば、ごく常識だったであろうことでしょうが、「自由」を盾に、何でもやりたいようにしてもいい、と子供に教えてしまうと、結果的に本人の幸せを遠ざける気がします。


 「すっかり結婚するつもりでいたのに、付き合っている彼氏に振られました……どうしたら結婚できるんでしょうか?」とお稽古の生徒さんに聞かれ、70歳近い茶道の先生は、こう答えたそうです。「結婚したいのならば、たとえお付き合いすることになっても、結婚までは、絶対に一線を超えてはいけませんよ」と。結婚前に花嫁修業する女性が多く訪れる先生の台詞が、俺と同じ意見というのも驚きですが、この話には続きがあります。


 「最近の女性は、全然、こちらのアドバイスを聞かなくて……あれだけ言ったのに」


 ああ、もはや遅すぎるのだろう、と俺は思いました。男性側が、結婚したいような貞淑な女性を見つけられないのは、いないからです。毎週、お茶やお華のお稽古に通ってくるようなおしとやかな女性がそうなのですから、ごく普通の女性は、何をか言わんや、です。結婚したくなってから教育しても、すでに遅すぎて間に合いません。


 いつもいつも美味しいご馳走を食べていて、口の肥えてしまった人は、結婚を先延ばしにして、彼氏と遊びたい放題です。しかも別れて、くっついて、何人もの男性遍歴。その時々の恋愛で真剣なのでしょうが、先にイチゴやクリームを食べてしまうと、あとは、単純で退屈なスポンジケーキだけを、延々と食べねばならないでしょう。男として引っかかるのは、確実に「前の彼氏はこうだった」と比べられる、という点。遊び回っている女性と結婚したい男性はいない。


 こういうことを考える時、仏門に入るとか、世俗の欲を断ち切るのが正解か、と、俺は思うほどです。欲望そのもの自体が、人を苦しめる。


 必ずしも、女性と家庭を築く必要なし。


 もちろん、「生徒さんの中からどなたか、良い人がいたら紹介しましょうか?」と、先生に言われても、俺は「いや、結構です」と答えてしまいます。言葉は悪いですが、散々に食い散らかされた後、と感じてしまい、女性が聞くとショックとは思いますが、生理的に、受け付けないのです。どうしても、イメージしてしまい、無理だ、と感じてしまいます。


 もし俺に娘がいたら、”男には絶対に気をつけるように”と教えます。男は女性と懇ろに遊ぶためなら、責任とかそっちのけで、単純に楽しみたい、と、なんでもしますよ。結婚する気など全くなくても、簡単に女性に手を出したりしますから、騙されてはいけない。耳元で愛をささやかれても、その気になってはいけない。


 もし俺がお父さんなら、”お前と付き合いたいという男がいたら、すぐお父さんのところに連れて来なさい、紹介しなさい”というと思います。


 本気の男じゃないと、認めない。でも、親に会って、”お嬢さんとお付き合いさせてください”と、挨拶しておいてまでも、簡単に別れるような男もいるので、本当になんというか、あまり当てにならないのですが。まあ、だから、結婚するまでは、一線を超えてはダメだ、というのは、俺は当たっていると思うのです。


 

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