第13話 宇宙の外

 やはり宇宙は広かった。

 星間貿易、星間旅行、星間戦争。

 そんなSF映画のようなことをやっている星々が本当にあった。

 地球人よ、喜べ。

 君たちの想像力は素晴らしい。

 宇宙船や宇宙ステーション、宇宙戦艦など、映画やアニメで見たことあるものを多々見かけたぞ。

 もちろん、ワープ技術もある。

 そして驚くことに、その辺りの惑星連合を仕切っていたのは、形状も大きさも人間に近い生命体だった。

 そんな連中が、規模は違うが地球人と同じようなことをやっている。

 ひょっとしたら、そのうち地球に来るかもしれないな。

 仲良くできるといいな。

 まあ、そのためには彼らと渡り合えるだけの文明レベルが必要なわけだが……。

 それはともかくとして、いよいよ取って置きのお楽しみ、宇宙の外へ行ってみよう。

 そこはどうなっているのか?

 何があるのか?

 人類はおろか、星間を駆ける生命体にすらたどり着けない領域に、俺は飛ぶ。

 

 

 そこは、真っ白な空間だった。

 何もない、ただ真っ白な。

 いや、宇宙がある。

 宇宙の外から見た宇宙が。

 その丸い物体を、人類で初めて地球外から地球を見た宇宙飛行士を真似て言うなら――

「宇宙は黒かった」

 ははっ、そんなの知ってるって?

 それは結果論だ。

 もしかしたら、宇宙の外から見た宇宙は緑色かもしれなかったんだからな。

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