8.沈丁花の話



生垣の沈丁花が今年もよく咲きました。

さわやかないい香りがしております。


「ねぇ」


「一緒に泣きませんか」


「僕をゆるしてくれるのか」


「  はい 」



桐の木の門は真新しいのです。

門扉がぎいと音を立てた。



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たいまつに火が点っています。


上手から、“桐木門の怪異”が中央にむかいます。

下手から“高田隆弘”“大木文正”が中央にむかいます。


台詞を終えると、“高田隆弘”“大木文正”が

共に上手へむかいます。


“桐木門の怪異”はたいまつを消す動作をします。




これでこの物語はおしまいです。

舞台に明かりがつきます。











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緞帳 -桐木門、あるいは、沈丁花の怪異- 順番 @jyunban

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