7.回想

「施しも報いも無い、死ぬのは怖い」

「どうか隆弘と文正を許してやってほしい、どうか」



治療の続けられていた小野寺浄閑氏は翌日未明、息を引き取った。

彼はうわごとではなく、擦れる声でまわりにこう伝えたという。




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たいまつに火が点っています。


下手から“小野寺浄閑”が中央へむかいます。

同時に上手から、“桐木門の怪異”が中央にむかいます。

台詞を終えると、“小野寺浄閑”は“桐木門の怪異”に手を引かれて

下手へ下がります。


舞台の明かりが消えます。


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