4.回想
「山菜を採りに山に入ったのですがね、
木のうろで男の子が、ぐっすり眠っていたんですよ」
七月二十二日のこと、
山林深く、梍の古木の下で中田勇人くんは発見された。
軽い脱水症状があったが、命に別状はなかった。
すぐそばにはなにかを埋めた形跡があり、掘り起こすと
同年代の子供の白骨死体が袋に詰められていた。
身元は不明であったが、勇人くんと血液型が一致した。
父親の中田雄介が息子の捜索願を取り下げたあとのことである。
その後勇人くんは、入院ののち体調は回復したが、
それ以来、大きな木をみると耳を塞いでひどく怯えるようになった。
--------------------
これでこの物語はおしまいです。
舞台に明かりがつきます。
緞帳 ー猿噛梍の怪異ー 順番 @jyunban
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます