風の奥に時を見る

流れる水面と白いコップ


誰かを探したまま何も無い場所を握りつぶす

どこを見てもあなたしかいない


雲に飛び込んでも怪我ひとつない

ここはどこなのか尋ねてもわたしひとり


足元だけが何かを伝えようとしている

耳鳴りは背骨を伝って足音と喧嘩をする

鼻の奥がつんと痛む

口は約立たずのままつぐまれて

瞳は風を見ている


あなたはそこにいるの


ばりばりとからだをひきはがしたその先は

しらない

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