第35話 その話の続き、気になるんですけど…

 久しぶりに池袋へやって来た。

小説と漫画の新刊を買いに、某アニメショップへ。

例に漏れず中池袋公園で煙草を吸っていたのだが、仲のいい男女が煙草を吸っていた。そんな姿はよく見るのだが、二人ともやたらと若く見える。

正直、高校生と言っても通用するレベルだと思う。

女の子の方はまだ大学生でも通るが、男の子の方は高校生にしか見えない。

まぁ、人を見る目が無い俺が言っても怪しいところだが、成人に見えなかった。

そこで首を突っ込むことはしないのだが、会話の内容が耳を引いた。


「今回で二回目だけど、冬は出すの?」

「通ればね。でも、希望としては年三回は頑張っていきたいよね」

「続けられる?」

「私は続けたい」

「なんで努力目標みたいになってるのさ」

「あんたがそういう聞き方するからでしょ?」


二人とも、超絶に煙草が似合ってないが、慣れた感じで吸っていた。

そして、肝心の会話の内容だ。

俺には、薄い本の関係の話にしか聞こえないんだが…

いや、薄いとは限らないだろうけど、場所柄としてそっちにしか考えらられない。


もう、彼らの何を信じればいいんだろう。

年齢は煙草を吸っていることから考えても、少なくとも二十歳以上。

しかしながら、顔立ちは高校生くらいに見える。

会話の内容は完全にサークル側の内容。

是非とも詳細に、詳らかに《つまびらかに》教えていただきたい。


ただ、ふと自分が中学生の時のことを思い出すと、涼〇ハルヒの憂鬱の二次小説をネットで漁りまくっていたから、彼らが高校生だとしても、何らおかしいことは無かったと思い直…せるかっ!!

高校生だとしたら、煙草は完全にNGだろ。


いや、本当に実際のところどうなんだろうか…


「夏休み明けの文化祭、どうなるかねー」

「大体は決まってるけど、どっちにしろ準備期間としてはそんなにないから、急がないとね」

「うちの文化祭、正直なんとも言えないよね」


大学生って、『学祭』って言い方しないっけ?

そんなことない?『文化祭』って言い方する大学生いるのかな…

それとも、通称『文化祭』っていうイベントでもあるのかね…

基本、狭く深くがモットーだから、興味のないカテゴリーには極端に無知なんだが、知っている方がいるのならば、教えていただきたい。


耳元で、エロゲの特典ピロートークが流れている。

うむ。今日も嫁は可愛くも凛々しいお声をしている。

俺も画力があれば、薄い本を描いてみたいのだが、いかんせんピカソもびっくりどころか、青ざめてしまうレベルの絵しか描けないために、毎回断念をしている。


【本当に愛があれば、描き続ける内に画力が上がっていくものだ】と、実践した人のまとめ記事を見たことがあるが、最早、尊敬の念を抱くとともに、感服して頭が地面にめり込む程だ。


こうして煙草を吸っているから、この話も書けているけれど、今流行りの【異世界物】や【主人公最強物】は案を出すのも中々出来ない。

ライトノベル業界において、人気な上記カテゴリーの作品の案が枯渇し始めているというよりも、俺の発想が貧困なのがダメなのかもしれない。

後は、書きたいものがあっても、それを書き起こすだけの実力が欠片もないのも、原因の1つだろう。


自分の創作はどこに向かっているのか。

今、俺が吸っている煙草の煙の行く先みたいに、ぼやけて消えて行ってしまうような気がするのは、どうすれば解消できるのだろう…?


できれば、今後書いていく物も、煙草が出てくるような話を書いていきたいとだけは思っている。


手元の煙草に、感謝こそすれ、今では辞めようとすら思わない。

創作物における煙草・喫煙は、古くはヨーロッパで様々な影響があったと聞いている。

喫煙シーンの有無、年齢指定の設定など、【喫煙】という文化が今後どうなっていくのか。


今後も愛し続けるだろう煙草。

喫煙文化を掘り下げて、ここでその紹介もできたらいいな、とぼんやりと空中に消えていく煙を見ながら思った。



今日の喫煙所教訓【煙草とR指定本は、それぞれ許可年齢違うから、気を付けよう】

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