第10話 我々は魔王に対して攻撃を開始する! ダメー!!
その後も刺客が止まることはなかった。
鳥型、蛇型、そして鎧型の魔物達‥‥‥。
彼らは決して弱かったわけではない。どちらかと言えば中レベルの勇者では手も足も出ることの無い強敵だった。
それを意図も簡単にひねり、倒していく姿は魔王軍の猛攻に勝るものがあった。
何が日本兵士達を強くしているのかはよくわからない。でも彼らは相手、そして自分自身の死について軽視しているように感じるのだ。
「勢力圏をを広げる!」
「「了解!!」」
「これ以上強くなったら世界観ぶち壊しだっつーの!!」
もう既に異世界という概念を全無視して破壊の限りをし尽くしているけども!!
「最近敵が攻めて来ることが多すぎる。これ以上戦ってもただの消耗戦だ。」
「じゃあどうするのよ?」
「簡単な話だ、源泉を潰せばいい。」
「ちょっ!!」
源泉を潰すということはついに魔王退治に!?展開早すぎだって!
「行くぞぉぉ!!出撃ぃぃぃぃ!!!」
「ちょっと待ってぇぇぇ!!」
魔王城
「ちっ、今月でこれほどの戦士達が敗れるとは。敵は化物か!?」
そこにはこの地方を治め、数々の魔物を束ねる魔王軍の王、魔王が居た。
「まったく、折角チャンスをやったというのに‥‥‥。無様に殺られてしまうとはな。」
刺客を送りすぎたせいか手札はショボくなってきた。そろそろ新しい手駒を手にいれなければならない。
『パリパリパリン!!』
突然窓ガラスが割れた。
「なっ、なんだ!?」
このガラスは魔法壁で出来ている特注品だそ!?ここを攻撃するには魔法しか出来ないがその程度では割れることはない!!
窓の外を覗き込むとそこには‥‥‥。
「敵兵を発見!攻撃を開始する!!」
「「了解!!」」
「なんなんだ、こいつら‥‥‥。」
奴らは大きな塊に乗り空を飛んでいた。
塊から光りが溢れると魔王軍の兵士達の肉に穴が空きバタバタと肉片を散らし倒れている。
「くそっ!何なのだあれは!!」
私は空に浮かぶ忌々しい敵の姿を焼き付けた。
「許さん、許さんぞ!!私を苔にしよって!
‥‥復讐する。復讐する。絶対に復讐してやる!!!」
「で?魔王は居なかったの?」
「ああ、居たのは敵の兵士と思われる姿を確認したぐらいでそれらしき者は居なかったぞ。」
「「‥‥我々の勝利?」」
「なんで疑問形なの?」
魔王軍跡地
「ここか、敵が倒れた場所は。」
「えい、間違いねぇでさ。確かにここに敵が落ちましたぜ。」
「見つけました魔王様!恐らくこいつだと思われます!」
「これは‥‥竜ではないのか?翼を持っているが生物ではない‥‥。無機物で出来ている?」
「こいつが‥‥仲間を‥‥。」
「よし、本土に戻り次第こいつを解析!我々に侮辱を与えた奴等に後悔させるんだ!」
「「「ウオオオオオ!!!」」」
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