第8話
3年間の間で翔は何人かの女の子と付き合いその度に私はひとりで学校へ行った。そんな高校生活も終わりを迎えようとしていた。
学校はサボりがちな私だったが、成績は良く、委員会や部活もちゃっかりやっていたので指定校で大学受験が出来た。翔も推薦で大学を受けていた為速いうちに合格は決まっていた。私は残りの高校生活を最後まで部活の練習に費やした。もちろん、翔も部活は引退したが遊び呆けていた。
そして、私が芝居を始めたのは高校2年生の時。地元の劇団に所属し3年になった時に都内の事務所に合格し週3でレッスンに通ってい
た。なので、芝居にも専念していた。
お互い肩の重荷が降り2人で遊ぶ頻度も以前より多くなった。私が部活の練習がある時は練習が終わるまで待っていてくれたり、レッスンがある日は電車の時間まで一緒にいてくれたり本当に一緒にいる時間が増えていた。そして、一緒に帰る度に翔は彼女でもない私をちゃんと家まで送ってくれるのだった。その度に、県外の大学に行ってしまう翔とあと何回こうやって一緒に帰れるのだろうと私は寂しく思うのだった。
その頃からだ、ずっと翔といたいと思うようになったのは。
それが、恋愛感情なのか、友達としてなのかその時はまだ分からなかった。
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