第7話
「なんで先帰ったんだよ」
少し怒り気味で私の部屋に入ってくる滝
バタンと乱暴にドアを閉める
「静かに閉めてよね」
「なぁ、聞いてんの?」
広い部屋にある大きなベッドにうつ伏せになってスマホを触ってる私に
勝手にベッドに座ってそう聞いてくる
そんな彼を見て
スマホをベッドの端に置き
起き上がって後ろから彼を抱きしめる
お腹に腕を回して肩に顎を乗せれば
彼はビックリしたように顔だけ振り返る
振り返った先に私の顔があってまたビックリしたのかすぐに顔を前に戻した
「ねぇ」
甘い声を出す
「な、なに?」
彼の耳は真っ赤で動揺している
「私のこと好き?」
私がそう聞くと「好きに決まってんじゃん」
と答える
その言葉を聞いた瞬間
私は彼にキスをした
ビックリして固まってる彼にもう一度キスをする
「ど、どうしたんだよいきなり」
彼は私の肩を掴み自分の体から引き離す
「えっちしよ」
彼の目をまっすぐに見つめてそう言った
「本気で言ってんの?」
さっきよりも落ち着いた声でそう聞いてくる
「嫌?」
「嫌じゃ無い、むしろ」
「ならいいじゃん」
彼の言葉を遮ってそう言うと
彼の手を掴みそのままベッドに後ろから倒れる
私の上に彼が倒れてくる
しばらくその状態で見つめ合うと
彼の中の何かのスイッチが入ったようで
目つきが変わった
何度も何度も角度を変えてキスをする
その内彼の舌が入ってきて
お互いの混ざった唾液で口元がベタベタになっていくのがわかる
彼がキスを止めたかと思うと
「本当にいいの?」と聞いてきたから
「なに?初めてなの?」とからかうと
怒ったのかさっきよりも激しくキスをしてくる
そのまま最後までやって
裸のまま滝に後ろから抱きしめられている
「ねぇ、つきあお」
私の耳元でそう言う彼に
「無理」とハッキリ言うと
「そっか」と笑った
その後普通に滝は帰って
私はまだ裸のままベッドに寝ていた
滝とヤったのは別に彼の事が好きだからじゃない
ただ、真中くんに相手にされなくて
なんだかだんだん寂しくなってきて
誰かの温もりが欲しかった
誰かに愛されたかった
親からもらう愛情とか
そう言うのじゃなくて
男の人の温もりっていうか
そういうのを感じたかった
滝はすごく上手くて
初めてどころか、やりなれてる感があったけど
彼氏でも無いのに優しくて、丁寧だった
彼の性癖なのかすごく舐められた気がする
首から足まで
それがまた気持ち良かった
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