第5話 平凡_4

昨日の局地的豪雨の後のせいか

今日は朝から涼しく過ごしやすい金曜日だ

そんな朝、ある意味習慣になっている事がある

「……学校行ってくれないかな

僕遅刻するんだけど」

「お腹痛い…行かない…」

「…ハァ………」

弟の学校行きたくない病だった

多分、理由はあるんだろう

僕の弟は朝が弱いせいで所属する

陸上部の朝練に中々参加も出来ず

大会にもあまり参加していなかった

完全インドア派の人間で自転車もあまり乗らない。

弟の中学校は僕も通ってた学校だ

だから其所にどんな奴等が集まるのかは知っている

どれだけ脳みそが、精神年齢が低い

残念な奴等なのかは知っている

そう言う奴等は直ぐ簡単に"虐める"んだ

「ちょっかい」なんて大人は言うけれど

不快な思いをすればそれは虐め

僕もその頃虐めにあっていたから解る

人間の子供なんて人と違ったら直ぐいちゃもんをつけ

それを理由に自己中な正義を振りかざす

目の前から"居なくなるまで"

それを続ける残酷な生き物だ。

どうやら担任もどうも使えないらしく

(※多分過去に虐められた経験も無いんだと思う)

いじめた方じゃなく、弟の方を注意する

僕の父親さえ、いじめられるのは

弟のせいだと随分無情な事を言う

ハッキリ言わせてもらうが

お前達は人間のクズだ、虐められた事も無いくせに

知ったかぶりで言うんじゃない。

子供の頃から守って

守られて生きてきた奴等には解らないよ

「お前自身が変われ」と言われたって、無理だ。

僕は変われなかった

周りに失望と絶望を重ねて

結局、誰とも話さず孤立するかの様に生きてるのだから

友達だって僕の考えを理解してくれる

人間しか友人にしてない

そう言うものにしかならないんだよ

だから弟は変われないだろうね

彼奴は僕より弱いもの。

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