　拝啓、先生。

　頂きました、お手紙拝見させていただきました。

　まさか、新作を手紙の中に入れてくれるとは思ってもみませんでした。恐悦至極、正に天にも昇るような気持ちで拝見させていただきました。まず、はじめにタイトルのインパクト。『爆頭（ばくとう）！乳輪火山（にゅうりんかざん）！！』というタイトルに笑い転げ、腹がよじれ、ねじ切れそうになり、搾られる雑巾の気持ちを味わせて頂き誠にありがとうございます。

　内容も飛びぬけており、冒頭に主人公であるタイムスリップした武田鉄矢の「何ですかぁ！？」から始まり、乳離れできぬ武田鉄矢が戦国時代を吸いつき無双する。戦闘中はまるで火山の様に興奮し、興奮度を表すために乳首を立ち上がらせていく様子は、正に火山の噴火を思わせるような発想とそれを可能にする描写力。そして、感動のラスト「僕は死んでましぇんーー！！」というどんでん返し。あの日の若かりし先生の勢いが戻ってこられている様に感じます。これでぜひ、続編などお書きになってほしいといち読者に戻り、枕を低くして懇願（こんがん）申し上げたい所存です。次回作が待ち遠しく、夜は八時間程度しか眠れず被害を被（こうむ）っております。

　先生は少しずつ昔を取り戻しつつあるのですね。その勢いが現れる1作品でした。

　私の近況報告といたしましては、私の駄文にもコメントが寄せられました。心が山の上流水のように無色透明でさぞ綺麗であり、きっと、先生の『爆頭！乳輪火山！！』を想像し、期待に胸を踊らせていることと思います。黒光りする体にぴくぴくと左右の大胸筋を小気味よくエイトビートしておられるガチムチマッチョな方であると私は推測いたします。

　カクヨム壮では、あいもかわらず皆口々に「星が星が」と流れ星を待ち、願いをかなえられる瞬間をさながら餌を待つひな鳥のように口を開けてまっております。但し、流れ星は一瞬で消え、なかなか見れるものではない為、「燃え尽きた」と燃え尽き症候群に侵されるものも少なくありません。星泥棒がいるという噂もあります。剥ぎ取りが横行する世の中を先生の作品で変えて頂きたいと空虚な願いをしても、流れ星にお願いしているようなものでありますが、願わないより願うことで一歩前進したいという気持ちであります。

　また、どこかに探され人（びと）がいたらしく、張り紙にコメントがよく寄せられている模様です。「やっと、見つけました」、「ここにいたんですね」、「ずっと探していました」と何か事件的なものを匂わせるメッセージがずらっと並び、流れ星が大量に流れ込んでいく様は、まるで天の川という季節感たっぷりの情景を巡らせております。七夕（たなばた）前にみな願いが叶っている。織姫と彦星がこのままで無職になってしまうと余計な心配をし、かわりに私が先生の願いが叶うように短冊でも掲げようかと思っています。代わりにするのは竹の役割です。短冊はご自分でご用意下さい。

　P．S

　先生、一向にお中元が届かないのですが、送り先を確認した方がよろしいかと存じます。

　平成28年　盛夏