雅×ペン

 前回と同じ『メリ×スレ』のアーマーローグ版で、芳川見浪先生の『世迷いペンギンは荒野を歩く』のペンギンダーがゲスト出演します(もちろん芳川先生には承諾済みです)。


 例のようにR―18描写、乱暴な描写がございますので、それらが苦手な方はご注意下さい。


 ――――――――――――


 ある深夜の事だった。

 武器製造企業キサラギの格納庫で、ある一機のアーマーローグが動いている。機体名は『アーマイラ』――流郷飛鳥専用機で、細長い昆虫を思わせる姿をしている。


 その彼(?)が物陰に隠れて、格納庫の中を覗いていたのである。何故そうしているのか? それは先ほど海に消え、そして海から戻ってきた雅神牙を発見したからである。


 ――グルルルルル……。


 唸り声を発し、身体から海水を垂らしながら歩いている雅神牙。

 この雅神牙は一応アーマーローグとされているが、ただのアーマーローグではない。何と正体は諸々の事情で生物となった神牙であり、その異形の姿に紅い装甲を纏っているのである。


 それはともかく、彼が何かを引きずっているのだ。何だろうとアーマイラが目を凝らすと、それはカウボーイハットを被ったペンギンのようなロボットである。

 あれが何者なのか。そもそも何故ペンギンの姿をしているのか。何故雅神牙がここに連れてきたのか。突っ込みどころが色々あるものの、その一方で二機が格納庫の真ん中に着く。


 ――オオオオオオオオオオオオオオン!!


 ――ブスリッ。


 雅神牙が雄たけびを上げたかと思えば、何と下半身の物をペンギンロボの尻へと突き刺したのだ。その際に嫌らしい突き刺し音が響く。


 ――アアアアアアアア!!


 しかもペンギンロボから、悲鳴のような軋み音が出る始末。


 あの下半身の物……あれは確か神牙の頃から付いていた謎のアタッチメントだというのを、アーマイラは覚えている。何でもパイロットの綺麗でオカズに出来そうな美人が面白半分で付けた物とか。

 そんな物をペンギンに突き刺しているのだ。どう見てもこれはレイプ……それも男同士(?)のホモプレイに他ならない。


 アーマイラが唖然としている間にも、雅神牙が腰を振っている。その際に響き渡る鉄の擦れた音……それが何とも嫌らしい。

 ペンギンロボに至ってはさっきのような悲鳴を上げているだけだった。いきなりここに連れてこられてこの有様……これにはアーマイラも同情を禁じ得ない。


 やがて雅神牙の腰振りが激しさを増す。それと同時に、雅神牙が快楽の唸り声を上げていくようになる。


 ――グッ、グッ、グッ、グッ、オオオオオオンン!!


 ――ドオオオオオンン!!


 格納庫に響き渡んばかりの咆哮。そしてアタッチメントを突き刺した場所から、大爆発を起きる。

 ペンギンロボのアソコから煙と火花が噴出する。そこからアタッチメントを抜いた雅神牙が、まるで賢者モードのようになったかのように冷静になっている。


 ぐったりとしたペンギンロボを禍々しい瞳で見つめていた真紅の獣。するとその脚を掴み、さっきのように海へと向かっていくのだった。


 その後ろ姿を見守っていたアーマイラは、ただ呆然とするしかない。あの雅神牙に一体何があってあんな事をしたのか――そんな疑問が頭をよぎっていく。


 神牙から変異した雅神牙。あれはアーマーローグもイジンも超えた恐るべき存在。そう確信せざるを得なかった……。 

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