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《アーマーローグ・アーマーギア》


▲アーマーギア


 本作におけるロボット兵器。

 元は巨大複合企業『AOSコーポレーション』が開発した月面調査用パワードスーツ『アーマー』であり、その機体によって発見された『アルファ鉱石』を加工した装甲を、組み合わせて完成させた人型機械。

 コーポレーションの意図的な流出によってその技術は世界中に広がり、工事や娯楽、果ては兵器転用されていく。

 平均八メートルで、概ね人型をしている。また『ギアインターフェイス』や頭部と操縦者の首が連動させる為の外部センサーユニットも搭載されている。




▲アーマーローグ


 対イジン兵器として開発されたアーマーギアの亜種。アーマーローグとは『鎧の無法者』あるいは『鎧の野生動物』といった意味がある。

 イジンを効率よく倒す為(例えば甲殻の隙間に鋭利な武器を突き刺すなど)に、動物的で異形のフォルムをしている。神牙に至っては怪獣の姿をしている。


 装甲は既存アーマーギアより気持ち薄めになっており、フレームも柔軟性を富んだ物になっている。ただし激しい動きにしやすい=消耗が激しいので、アーマーギアにはあまりオススメしないらしい。

 対イジンを想定した武装を装着している他、全機共通として頭部に鋭い牙が生えた顎部を持っている。ただ前代未聞の武装なので、積極的に使用しているのは美央=神牙だけである。

 



▲ギアインターフェイス


 アーマーローグやアーマーギアに搭載されているマンマシーンインターフェイス。

 操縦者の手足にコードが繋がった腕輪を取り付け、その電気信号を受け取る事でアーマーギアを人間的な動作にする事が可能。

 原型であるアーマーにも試験的に導入されており、その性能から全アーマーギアに搭載される事となった。




▲HEシステム 


 心臓と血管を参考にしたアーマーギア(アーマーローグ)特有の動力システム。HEはHEART(心臓)の略称である。

 アーマーギアに搭載されている動力源を中心に、無数のパイプや各種電気機器の配線を伸ばし、そのエネルギーをボディ全体に行き届かせる。

 

 これによってアーマーギアは既存兵器を上回る出力を獲得。ギアインターフェイスと並んでなくてはならないシステムとなっていた。




▲アルファ鉱石

 月で採取された鉱石。アルファは最初に宇宙で見つかった鉱石だから。

 軽量であり、それでいて強固という特徴があり、それを元にしたのがアーマーギアの装甲である。

 だがその正体はアルファ細胞のキャリアであり、その細胞から変異したイジンの好物でもある。故にアーマーギアは彼らに狙われやすい。




《イジン》


▲イジン


 白い体表に赤い複数の瞳、口のない頭部(口は腹にある)を持った異形の怪物。名前は常世とこよ(海)から来訪してくる霊的存在『異人』から。

 アーマーギア(正確には装甲に使われたアルファ鉱石)や人間などの動物を常食とし、深海から現れては捕食活動を行う。

 体内に無数の遺伝子情報を内包しており、これを利用した自己進化が可能。捕食という概念や凶暴性しか頭にしかないが知能も高く、自己進化もこの知能の影響である。


 防衛軍側は『未確認巨大生物』と呼称しており、「遥か昔に海底に落下した隕石に潜んでいた地球外生命体が、長い年月を掛けて目を覚ました」と推測していた。

 だが正体はアルファ鉱石に寄生していた未知の細胞『アルファ細胞』であり、それを何者かが研究。そして暴走をして研究者や近くの生物もろとも同化し、宇宙に比較的近い深海へと逃げた――というのが真相である。

 無数の遺伝子情報を持っているのはその研究者や深海の生物を吸収しているからであり、その異形の姿も遺伝子情報を応用して造り上げた物である。




▲兵士級・兵士級改


 美央が呼称したイジンの二つのタイプ。

 兵士級は細長い手足を持った人型。兵士級改はそれに加えて八本足を持った蜘蛛型。両者に能力の差はない。




▲変異級


 イジンが敵に対して自己進化し、姿形を変えた形態。

 強固な甲殻を発現し、これにより戦陣などの火器を防ぐ事が可能になる。また自力での進化の他にも同族を吸収しての進化も確認されている。


 変異級は既存兵器の攻撃を無効するが、甲殻は動きを阻害しない為に必ず隙間が生じる。なので対策として、


・甲殻の隙間の肉体を掻っ切る。

・電撃などの内部にダメージを与える。

・大火力の武器で衝撃を与える。


 が挙げられる。




《組織》


▲キサラギ

 

 主にアーマーギアの武器を開発する武器開発企業。社長は如月梓。

 美央達の本拠地でもあり、ここに神牙などのアーマーローグが保管されている。またアーマーローグを開発したとされているアメリカのアーマーギア開発企業『ドール』と提携している。


 元々は銃やバルカンと言った普通の武器を開発していたが、アーマーギア出現を機にその武器開発に変わっていった。



 

▲防衛軍


 日本に存在する防衛組織。

 戦車や戦闘機などの兵器や、主力量産アーマーギアである『戦陣』を主力にしている。今は対イジン組織として、人々をイジンの脅威から守っている。

 中学を卒業した後に入れるので若者の軍人が多い。香奈や優里、そして飛鳥もその軍人である(飛鳥はトラブルで退役している)。




▲AOSコーポレーション


 アメリカに存在する、巨大複合企業。

 パワードスーツのアーマーやそれを発展させたアーマーギアを生み出した企業でもあり、他にも日用品、機械、果ては兵器とあらゆる商品を開発して巨額な利益を得ている。


 AOSはそれぞれ


『アンサー』

『オスニエル』

『サム』


 という三人の創業者から取られている。




▲ドール


 サンフランシスコに存在するアーマーギア開発企業。社長は矢木栄蔵

 AOSコーポレーションに比べれば幾分か劣るが、それでも世界中にアーマーギアを輸出する程は繁盛している。主に開発しているアーマーギアは工業用。

 また『第6研究セクション』なるイジン及びアーマーローグを研究とする部門(以下詳細『https://kakuyomu.jp/works/1177354054882045546』)があるが、詳細不明とされている。


 ある目的から対イジン兵器アーマーローグを開発。また事の終わり次第には廃業するとされている。

 



▲同志 


 2050年代において、アメリカで活動していた反政府組織。

 2051年、武装化させた工業用アーマギアを使用してホワイトハウスを襲撃するも失敗。ほぼ全員が拘束となる。

 ほぼなのは、未だ生き残りがいると思われる為である。




《年表》


 2037年……『AOSコーポレーション』が月面調査用パワードスーツ『アーマー』を開発。月で未知の鉱石『アルファ鉱石』を発見する。


 2038年……アーマーとアルファ鉱石を加工した装甲を組み合わせ、人型機械『アーマーギア』を開発。瞬く間に世界に進出。


 2044年……アルファ鉱石の中から微生物『アルファ細胞』が発見。何者かが研究するも暴走し、深海に逃げた。


 2051年……神塚美央に実戦用アーマーローグ『神牙』が与えられる。


 2053年11月3日……工事用アーマーギアなどを輸出していた日本の貨物船『海流丸かいりゅうまる』が撃沈。その元凶であるイジンが東京に進出。破壊的な被害をもたらす。


 2054年……本編開始




※この先は本編の根幹にかかわるデータがあります。それでも見たい方は下スクロールをお願いします。






















《新たな敵》


▲イクサビト


 イジンがアーマーギアと融合し、完全な戦闘形態へと変わった姿。名前の由来は『戦人いくさびと』から。

 事の発端は、マンハッタンに現れたイジンとアーマーギアの融合体。この個体が送った電気信号を受けた仲間が、さらなる戦力として真似事をしたのが始まりである。


 この形態になった事で、人間が使用する火器を模倣する事が可能(例、有機的物体で構成されたミサイル。着弾すると血しぶきを上げる)。またその姿も怪物的だったイジンとは異なり、ロボットのような無機質な物になる。


 イジンに取り込まれたアーマーローグ――バハムートもイクサビトの定義に入る。雅神牙については経緯が異なるので似て非なる存在。




▲兵士級 


 仮面状にある赤い単眼、白い装甲が特徴の人型イクサビト。

 イクサビトの標準形態でありながら、装甲が変異級並みに強固している。またアーマーギアに憑り付き、同じイクサビトにする事が出来る。


 右手の剣と根元にある生体銃、両肩にある生体ミサイルが武器。




▲飛行級 


 兵士級が飛行形態に変化した姿。

 菱形の身体と、側面にある四枚のコウモリ状翼が特徴。また人型に変形ができ、その姿は古代宗教に存在する異形の天使を彷彿させる。

 

 武器は生体ミサイルと機関銃、人型形態は両手の剣。




▲変異級 


 数十機のアーマーギアと融合し、巨大強大化したイクサビト。

 自己進化をし、姿を変えたイジン変異級とは少々意味合いが異なるも、便宜上こう呼ぶ事にする。


△要塞型


 三十メートルを誇る要塞型イクサビト。

 城を思わせる巨体と下部の柱のような四本脚、頂上部にある頭部と赤いスリット(実は複眼が並んでいる物)が特徴。


 武器は機関銃と生体ミサイル、及び頭部下部から生える無機質な触手。


△トライポッド型


 円盤状の胴体にその前面に埋もれた複数の赤い複眼、胴体から生やした三本の細長い脚が特徴の巨大イクサビト。身長は約五十メートル。

 胴体側面にある二本の触手から、熱線を照射する事が可能。また胴体に兵士級イクサビトを格納出来る。


△トライポッド亜種型


 トライポッドが進化したと思われる巨大イクサビト。身長はトライポッド型よりも二倍程の大きさ。

 赤い単眼が埋め込まれた鋭角な頭部。身体は固い甲羅に包まれており、そこから触手状の脚を四本生やしている。全体的に亀を彷彿させる。

 

 腹は扉のように開閉でき、そこから千葉県で拉致し、融合させた人間を見せつける。イクサビトを攻撃すると、人間にもダメージが及ぶ模様。

 このような個体が生まれたのは、イクサビトが「人間は人間を殺せない」とバハムートを通じて学習した結果である。

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