第8話 宣戦布告

グレンワルドが帰ったあと。

明日の祭りの準備のため、街の人々がざわついていた。

その間、俺はマリンに色々な話を聞かされていた。

………。

…うぜぇ。何なんだよ、もう。今日もずっとこいつといっしょだったんだけど!シウネと2、3日会ってないんだけど!!

「聞こえてるの、わかってて言っているかぁ?(怒)」

あ、そうだった…。完全に忘れてた。

「ブラッド…」

「ああ、やめてわかったから以後気をつけますから」

「まったく。学習能力ゼロじゃな!」

「うるさいわ!これでも学校行ってたころは学年1位だったし!」

いや、これ結構ガチなんだよねw

頭はいい方なんです、私☆♪(テヘ

「キモイ」

「グホオ!ストレートに言ったな」

なんて会話をしながら今日を終えた。


何やってんだ俺…。ウサギと戯れてる暇はないのに…。シウネと仲良くなりたいのに…。

そういや最初に会ったときのシウネの笑顔可愛いかったなあ。あれ?マリンってそういや赤い宝石の中から出てきたよな。なんで屋敷の中だと宝石にいないんだ?

「お答えしよう」

「うわあっ!?ま、マリン?急にでてくんなよ!!」

「屋敷に比べ、外は魔素が少ない。だからだ!」

「魔素ってなに?」

「そんなこともわからんのか、お主。頭がいいとほざいてたのに」

「うるさい!で、魔素って?」

「魔素というのはこの世界を作っている物質のことである。精霊などはこの魔素を吸って生きている」

「人は違うのか?」

「人は酸素に決まっているじゃろう。つくづく馬鹿だな、お主は」

そこはあっちと変わらないのか…。

「あっちというのは、なんだと聞きたいが辞めておこう」

「え、あ、うん…」

「で、我も魔素を吸って生きている、酸素でも生きていけるが…。それで、屋敷はライズのおかげで、魔素が大量にあるので、屋敷を中では自由に動き回ることが出来るのじゃ!」

「へえー、なるほどね」


「ライズがまた呼んでいる」

「え、また?こんな夜遅くに?」

「とりあえず言ってみるかのう」


「………。」

「ライズ〜。なんのようだ〜?って誰?この人」

「その紋章、ひょっとしてミラネウルバ王国かのう?」

「ライズ、何事?」

「シウネ!久しぶり〜!」

「龍一!久しぶりね。で、何事?」

「ミラネウルバ王国が何のようですかね?」

「…手紙を」

「手紙?」

「それではこれで……」


「消えた!?」

「…移動魔法か」

「で、手紙の内容は?」

ビリッ

「?!……どういうことだ?」

「…真っ白」

「真っ白!?ていうことは…」

「……宣戦布告、かッ」

「え、でも何で?ミラネウルバが!?」

「ちょ、ちょっと待ってくれ」

「なんだ?」

「まだ状況把握出来てないんだけど」

「はあ!?ミラネウルバがクロイクに宣戦布告してきたのだ!そのくらいわかれ!」

「あ、はい」


その後、マリンとシウネから今までのクロイク王国とミラネウルバとの関係を聞かされた。

長年対立関係にあった両国は戦争繰り返していたのだ。だが、ここ数年、条約により停戦していたのだが、何故かあっちから喧嘩せんそうをふっかけて気やがったということである。

なにをする気なんだ?あっちは。


続く

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