季節の歌の洪水の中で

 いつも繰り返される風景

 木枯らしが何処からか枯葉と踊ってる

 楽しげな曲が漏れてくる


 日を追うごとに寒さは増して

 口笛吹くのも辛くなって

 いつしか空も見上げなくなる


 過ぎてみればあっけなく

 その時はただ夢中でも

 記憶は忘却へと加速する


 一年の区切りが向こう岸に見え

 街路樹も家の木々もキラキラ光る

 人だけに許された季節を喜ぶ感覚


 たまには立ち止まって

 この夜を飾る星たちに挨拶しよう

 ほら、ネオンに負けないくらいステキだよ


 待ち人は今日も現れず

 そんな現実にはもう馴れたから

 僕はまたいつものペースで歩き出す

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