祝福の風

 賑やかな鼓動が微かに流れてく

 ハレの日はもうそこまで来ていた

 胸の奥が震えている…町中がきっと


 空砲が轟く真っ青な朝

 お神輿が年に一回の晴れ舞台

 わっしょいわっしょい練り歩いていく


 そんな風景よりも屋台が気になるんだ

 今年はどんなお店が並んでいるのかな?


 毎度ながら高くて不健康そうで、でも魅力的な商品達

 ついつい買い過ぎて後悔しそうになるよ

 でも楽しくて嬉しくて…


 くじの特賞を見ると時代が分かるね

 昔はものすごい高級品に見えたものさ


 境内に猫が消えていく

 追いかけたけどもうそこに姿はなくて

 目の前の賽銭箱に幸せを祈るよ


 どうか今年も安らかでありますように

 豊かな実りがもたらされますように…


 ふと視線を感じて振り向いて

 風に揺れる葉音に幻を見て

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