足跡

 家の中にあるもう誰にも弾かれなくなったピアノ

 ただそこに在るだけで、でもなくてはならなくて

 今も少しばかりの思い出を閉じ込めている


 窓の外の変わらない風景

 風の匂いに深呼吸してみる

 眩し過ぎるほどの青の洪水


 幾筋にも重なった雲

 ずっと飽きずに眺めてる

 ただそれだけで暮れても構わない


 散らかり過ぎた部屋

 幾つも無くした宝物

 夢のカケラもどこかにあるの?


 この先の事なんて考えずに

 今をただ歩いていく

 道の先を楽しみながら

 

 これからもガラクタは増えていくだろう

 そして捨てられずに溜まっていくんだ

 たまに無くしたりなんかしながらさ

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