うららか ゆらら

 暖かい陽射しに何もかも忘れていると

 目の前で小さな虫が挨拶をするのです

 もうこっちの世界ではとっくに春模様なんだなぁ


 菜の花が揺れて、それは気持ち良さそうに

 こんなちっぽけな畑なのにそれはそれは華やかで

 まるでそこだけが別世界のよう


 相変わらず鼻水は止まらなくて

 相変わらずくしゃみも止まらなくて

 相変わらず目もスッキリしないけど


 木々が、草が、そろそろ起き出して来たよ

 虫たちもつられて目を覚ましたよ

 ああ…元気がそこかしこから湧き出してくるようです


 春の陽気に誘われて今日はどこか歩いてみようか

 でもその前にこの眠気を何とかしないと…

 瞼が…段々重く…どうしようもなく…


 春の景色は夢の中で

 夢か現か幻か

 まどろみの中に消えて…

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